国境なき記者団ほか、市民ジャーナリスト張展氏の釈放を要請 不当判決受けて1年

人権
中国市民ジャーナリストの張展氏(スクリーンショット)

世界で初めて新型コロナウイルス(中共ウイルス)が確認された中国湖北省武漢の実態を発信した元弁護士の市民ジャーナリスト、張展氏(38)が実刑判決を受けてから12月28日で1年となった。張氏は断続的に抗議のハンガーストライキを続け、健康状態が悪化。命に危険があるとして釈放を求める国際社会の声が高まっている。

フランスのパリに本部を置く国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団」(RSF)は12月27日に声明を発表し、正当な理由もなく投獄され、健康状態が悪化している同氏の即時釈放を中国当局に呼びかけた。

 

弁護士でありながらも人権活動に取り組む張氏は、当局から弁護士資格をはく奪された。2020年2月、彼女は中共ウイルスの感染拡大が始まった当初、流行が最も深刻だった武漢を訪れた。現地の感染状況をSNSを通じて生中継して伝え、当局の感染対応を批判した。

2020年年5月、当局に拘束され、同年12月28日に「嘘の情報を流し社会を混乱させた罪」で懲役4年の判決を言い渡された。

張氏は武漢の感染状況を報道したことで投獄された最初の市民ジャーナリストとなった。代理人を務める弁護士も免許をはく奪された。

拘束後、張氏はハンガーストライキを始めた。身長177センチの張氏の体重は、今年7月時点で、75キロあった体重が40キロ以下に落ちた。

かつて大紀元の取材を受けた張氏は、「武漢での50日間」について「感染や政府への恐怖を抱きながらも、武漢の市民とともにいることを選んだ」と語った。

11月8日、米国務省は、2020年末に懲役4年の実刑判決を受けた張展氏の健康状態が悪化していることに深い懸念を示すとともに、釈放を求めた。同省のプライス報道官は記者団に対し「われわれは、張氏の拘束の専断性と同氏への不当な扱いに深い懸念をたびたび示してきた。中国には無条件での即時釈放を改めて求める」と語った。

武漢コロナを報じて逮捕された中国の市民記者、米国務省は中国に対し、無条件で即時釈放を求める

11月8日、「国境なき記者団」は張展氏に「2021年の報道自由勇気賞」を授与した。

 

国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは11月4日、張氏をすぐに釈放し、適切な医療を受けさせるよう求めた。

ドイツのニュース番組「ターゲスシャウ」は11月16日、ドイツ連邦政府も危篤に陥っている張氏が保釈できるよう努力していると報じた。ドイツ外務省は、在中ドイツ大使館がすでに中国外交部に対し交渉を行い、直ちに張氏の釈放を求めていることをドイツ公共放送連盟に表明した。

11月19日(現地時間)、英紙ガーディアンなどによると、国連人権高等弁務官事務所のマルタ・ウルタド報道官は声明で、「中国当局は中国人市民記者の張展氏を無条件に釈放すべきだ」、「自由な情報のやり取りは公衆衛生の非常事態のような危機的状況の初期に特に重要だ」とした。

国際社会の声は広がっている・・・

【引用元】
・大紀元https://www.epochtimes.jp/p/2021/12/84016.html
・産経新聞デジタルhttps://www.sankei.com/article/20211228-YJLODSIXTRLILFTCATP5FTDOGE/

・看中国https://www.visiontimesjp.com/?p=27701

・ヤフーニュースhttps://news.yahoo.co.jp/articles/d5194eeb6a62c95c6a56d026ce0e4afd8a29c65d