2026年、人権侵害が一層深刻化した一年が過ぎ、新しい年を迎えた。しかし、中国共産党によるジェノサイドは終わるどころか、むしろ激しさを増している。特に法輪功への迫害は「今世紀最大の人権侵害」と呼ばれ、国際社会から強く非難されているにもかかわらず、日本ではその実態がほとんど報じられず、中共による捏造情報ばかりが流布しているのが現状である。
法輪功は1992年に中国で広まった気功で、健康改善と道徳心の向上に顕著な効果があるとして、当時の中国政府も推奨していた。ところが、爆発的な人気に嫉妬した元中国のトップ江沢民が1999年に弾圧を開始して以来、学習者は不法逮捕、拷問、強制労働、性的暴行、集団レイプ、さらには生体臓器狩りに至るまで、想像を絶する迫害を受け続けている。
この瞬間にも、多くの学習者が命の危険にさらされている。
ここからは、残酷な迫害の現実を象徴する徐大偉氏の歩んだ壮絶な最期を辿る。
■ 徐大偉氏──地域に愛された「好青年」
遼寧省撫順市出身の徐大偉氏(1975年10月31日生まれ)は、迫害を受ける前は瀋陽市のレストランでシェフとして働いていた。

1996年に法輪功を始め、勤勉で誠実に働き、村の結婚式や葬儀を無償で手伝うなど、地域の人々から「認められた好青年」として慕われていた。
しかし1999年7月、中共による法輪功への全面的な迫害が始まり、2001年1月、瀋陽市和平区勝利派出所の警官に不当に連行され、懲役8年の判決を受けた。
■ 8年間に及ぶ拷問と非人道的虐待
徐氏は瀋陽大北刑務所、凌源第一刑務所、撫順第二刑務所、瀋陽東陵刑務所へと次々に移送され、そのどこでも想像を絶する拷問が続いた。
手枷と足枷をかけられたまま吊り上げられ、喉から胃まで管を通して強制的に食物を注入され、不明な薬物を注射されることもあった。更に、ゴム棒で殴られ、何か月も手枷と足枷をつけられたまま狭い牢屋(一人ぎりぎり入れる牢屋であり、完全に閉鎖的空間で光も入らない空間)に閉じ込められ、食事すら与えられない日が続いた。スタンガンを使った電撃も繰り返された。
長期にわたる虐待の結果、胸の半分に水が溜まり、意識はもうろうとし、精神状態も崩壊していった。
2003年10月には、所謂「厳管隊」に入れられ、重点的迫害の対象になった。警察は受刑者を唆して徐氏の頭部を殴打させ、四つの手錠で吊り上げたため、手錠が肉の中まで食い込み、血が流れて体中を染めた。その時受刑者は苦しんで叫ぶ徐氏の口の中にタオルを入れて塞いだ。ゴム棒で殴られた後、針のようなもので体を刺され、徐氏は意識を失い、危篤状態に陥った。大小便はそのまま衣服の中に流れ落ちた。
こうした拷問は、8年間途切れることなく続いた。
■ 徐氏を家族が迎えに行った時、家族が見たのは「別人のような姿」
2008年1月、家族は瀋陽東陵刑務所で徐氏と面会することができた。2年間会うことすら許されなかった末の再会だったが、そこにいたのは痩せ細り、面影を失った姿だった。家族はその姿を見て涙が止まらなかった。
そして2009年2月3日、不当な刑期を終えた徐氏を家族が迎えに行ったとき、彼はもはや別人のようだった。家族は目の前の徐氏の姿を見て、信じられない思いだった。全身傷だらけで、髪の毛が真っ白になり、痩せ細っていたばかりか、目線がじっと一カ所に留まり、家族を識別することもできなかった。手足はむくみ、電撃された跡があり、臀部の肌が壊死し紫黒色になっていた。
徐氏は自宅に戻っても、家の隅にしゃがんでいて動こうとしなかった。家族は「自分の家だよ。怖がる事はない」と一生懸命に話して座らせた。家族が熱心にリハビリをさせた結果、たまに意識が戻るが間もなくまた朦朧となってしまう。意識が戻った際、徐氏は「刑務所は精神を乱す不明な薬を注射した。暴力を振るった。足で蹴った」と話した。
家族は徐氏を病院に連れて行ったが、心臓が衰弱していてもう治療のしようがないと言われた。
家に戻ったわずか2週間後の2009年2月16日、徐大偉氏は34歳の若さで息を引き取った。
■ 娘と一度も抱き合えなかった父
徐氏の娘・徐鑫洋氏は当時8歳。
彼女が生まれたのは、父が拷問を受けていた最中だった。
二人が再会したのは、2008年と父の最期のわずかな時間だけ。
抱きしめることも、言葉を交わすこともできなかった。
徐氏の家族は、中国共産党と瀋陽東陵刑務所の残虐な行為に直面し、正義を求める場所もなく、涙も枯れ果てていた。
■ これは氷山の一角
徐さん一家が味わった悲劇は、決して特別な例ではない。
中国では今も、数え切れない家族が不安と絶望の中で新年を迎えている。
この26年にも及ぶ未曾有の迫害は、いまだ終わりは見えない。
今年こそ、中共による法輪功迫害をはじめ、すべてのジェノサイドが一刻も早く終わることを心から願っている。
【引用記事】新唐人TV(2009年7月6日)
【引用記事】新唐人TV(2010年9月29日)
【参考資料】法輪功について
