『法輪功保護法案』 米国下院で可決された

人権

米下院では現地時間6月25日、中国共産党による法輪功学習者への迫害を即時停止することを求める「法輪功保護法案」が可決した。生きた法輪功学習者から臓器を強制摘出する残虐行為などを問題視し、人権侵害に加担した者に刑事罰を含む制裁措置を課す。

「法輪功保護法案(Falun Gong Protection Act, H.R.4132)」はスコット・ペリー下院議員など18人の超党派の議員が提出した。上院で可決成立すれば、米国は中国との臓器移植分野での協力関係を見直し、国務長官や保健福祉長官らの主導のもと、米国の助成金が中国の臓器移植を支援してきた実態を解明する必要がある。

法輪功迫害に加担した者に制裁措置を課し、米国の資産凍結やビザ発給制限を行う。中国の政府・軍高官や「強制臓器摘出について責任を負い、直接的・間接的に関与している」者を対象に、米国への入国や米国を拠点とした取引を禁じ、米国ビザを剥奪する。

さらに、同法案では刑事罰として、100万ドル(およそ1.6億円)以下の罰金と20年以下の懲役が定められている。

米議会で法輪功迫害の停止を求める法案が可決するのは初めてという。

法案は、「中国共産党指導部による法輪功への広範かつ組織的な国家ぐるみの迫害は、法輪功学習者の基本的人権に対する明白な侵害であり、ジェノサイドに該当する可能性がある」と綴っている。

写真はスコット・ペリー下院議員。6月25日撮影 (Madalina Vasiliu/The Epoch Times)

「法輪功保護法案」を提案した、下院のスコット・ペリー議員は当日の議会で、「これは25年遅れの立法です。『法輪功保護法案』は、中国の臓器摘出に関与、または協力している人物に、制裁を課すものです。臓器摘出は大量虐殺であり、現在も続いているのです」と発言した。

下院のラルフ・ノーマン議員は、新唐人テレビとのインタビューで、「(中国共産党による)法輪功学習者の臓器摘出の問題は、許容できません。中国共産党は我々の敵であり、それは共産主義国家であり、すでにアメリカにも浸透しています。中国人民は素晴らしい人々ですが、彼らは抑圧的な政権下で生活しています。我々はこの状況をアメリカで許すことはできません。」と語った。

法輪功は1992年中国で伝え出された気功で、宗教や政治に関与することはなく、身体の健康と道徳心の向上に顕著な効果があったため、わずか数年の間に1億を超える人々に愛好されるようになった。しかし、当時の国家主席・江沢民(2022年11月30日に死去)は法輪功の爆発的な人気に強く嫉妬し、自分の権力を乱用し中国共産党を利用して、1999年7月20日に法輪功に対する弾圧を発動した。以来、生体臓器狩りにまで及ぶ残虐な迫害を続けている。しかもこの迫害を正当化するために、あらゆる手段を使って国内外へ捏造した情報を流し、徹底的に法輪功を悪者に仕立て上げた。

【引用記事】看中国(2024年6月26日)
大紀元(2024年6月26日)