Twitter社のデータ安全問題について、米議会は9月13日に公聴会を開いた。その中で、Twitter社の元セキュリティ責任者が、社内に中共の工作員が存在し、ユーザー情報が危険にさらされていることを明らかにした。
チャック・グラスリー米上院議員は公聴会の冒頭で、「内部告発者によると少なくとも1人の中共工作員がTwitter社で働いている。Twitter社はデータ漏えいの危険に晒されているかもしれない」と述べた。
内部告発者である元Twitterセキュリティ責任者のペイター・ザトコ氏は、9月13日、米上院司法委員会の公聴会に出席した。ザトコ氏は7月、Twitterが一連のセキュリティ問題を抱え、規制当局を欺こうとしていると米規制当局に報告した。 ザトコ氏は、Twitter社に勤務していた頃、セキュリティのホール問題についてTwitter社の経営陣に問題提起したが、無視されたことがあるという。
また、ザトコ氏は公聴会で、中共政府と関係のある一部の組織がTwitterに大量の広告を掲載しており、おそらくTwitter社自身のポリシーに違反していると指摘した。「入社したばかりの私に、これは難しい問題だ。なぜならこの広告収入で儲けすぎているので、やめるわけにはいかないからだと言われた」とも証言した。
Twitterの最高経営責任者・パラグ・アグラワル氏は、マスク氏が同社に対する訴訟に影響が及ぶことを恐れて、公聴会への出席を拒否した。買収を撤回しようとするマスク氏に対し、Twitterの株主は13日に買収を承認し、取引の行方はデラウェア州の裁判官の手に委ねられた。Twitterはマスク氏が司法手段で買収を執行することを望んでいるようだ。
【引用記事】ニュース最前線香港 https://www.youtube.com/watch?v=nosw6-O8oTA
中国はTwitterの重要な広告収入源? 利用禁止と裏腹
ロイター(9月13日付)によると、中国は国民14億人にTwitterの利用を禁じているにもかかわらず、その地方当局はTwitter上で大々的に海外向けの広告を展開している。この結果、中国はツイッターにとって、海外で最も成長著しい広告市場にして、最大の海外収入源となった。
ロイターは公開されている政府の入札記録、予算書、2020年から22年にかけてのプロモーションツイートを調査。その結果、地方政府当局や、中国全土の都市、省、区の宣伝を手がける中国共産党の宣伝部が、Twitterから大挙して広告を購入している実態が明らかになった。
プロモーションはしばしば地方政府の委託で国営メディアが製作し、地元の魅力や文化・経済的な実績を世界に発信している。Twitterは国営メディアの広告を禁じているが、こうした内容の広告は一時期、禁止対象から除外していた。
今回の調査により、Twitterにとって中国がいかに重要な存在になったかが初めて明るみに出た。米国事業が頭打ちの同社は現在、成長目標を達成するよう投資家から突き上げられている。同社の買収撤回を表明した著名実業家イーロン・マスク氏との法廷闘争の渦中でもある。
【引用記事】ロイター https://jp.reuters.com/article/twitter-china-advertising-idJPKBN2QF0F6