1999年7月20日、当時の国家主席江沢民が法輪功の爆発的な人気に嫉妬したことから始まった法輪功(気功)への迫害は、25年以上にも及んでいる。法輪功を実践する人々(法輪功学習者)は、不法逮捕、留置所や刑務所での拷問、不当判決による懲役、強制労働、性的虐待や集団レイプ、さらには「生体臓器狩り」など、今世紀最大の残虐な迫害を受けている。今この瞬間にも、計り知れない人々が命の危険にさらされている。
一方、法輪功学習者らは、迫害当初から、中共による法輪功迫害の実態、迫害を受けている家族の救出や迫害の即時停止を訴え、国際社会に向けて声を上げ続けている。
残酷な迫害を受けた法輪功学習者、未だ続々と報告される
明慧ネットによる報道では、迫害を受けている法輪功学習者の報告が途切れることなく続いている。これらの報告は、身元が確認された学習者のみが公開されており、実際にはその数は計り知れないと言われている。
・天津市武清区の法輪功学習者・孔凡衛さん(60歳男性)は、2024年7月に警察に不当連行され、武清留置場に不当拘禁された。同年11月8日には、不当な懲役7年6ヶ月の判決が下され、翌日に大港濱海刑務所に送られた。1999年に始まった法輪功への迫害の影響で、孔さんも嫌がらせや迫害を受け続けた。2015年には警察による家宅捜索が行われ、法輪功関連の私物が押収された。2024年には再度家宅捜索を受け、再び拘禁された。
・度重なる迫害を受けた王元昇さんが死亡
河北省冀東刑務所に不当収容されていた法輪功学習者・王元昇さん(75歳)は、2019年に家族に迎えられた際、身体的にも精神的にも極度に疲弊し、健康状態が悪化した。王さんは過去に何度も労働教養を強いられ、拷問を受けていた。2019年には脳梗塞を発症し、その後も虐待が続き、健康状態は年々悪化した。2024年11月10日、王さんは、迫害によって亡くなった。王さんは2000年、石家荘市労働教養所で、吊り上げる、縄で縛る、スタンガンによる電気ショック、睡眠剥奪などの拷問を受けた。2006年6月、王さんは警官に連行され、懲役3年の不当な実刑を言い渡され、2016年10月には再び懲役3年の不当な判決を受け河北省冀東刑務所では、数人の刑務官に廊下に引きずり出され、ひどく殴られて蹴られた。
・何度も不当拘束された雷揚帆さんが危篤
湖南省長沙市の法輪功学習者・雷揚帆さん(51)は、1999年7月、法輪功への全面的な迫害が始まって以来何度も不当に拘束され労働教養を強いられた。2024年5月14日には突然行方が分からなくなったが、その後家族は長沙市第一留置場に不当拘禁されていることを確認した。雷さんは、健康状態が急激に悪化し、危篤状態に陥った。2025年3月24日家族は病院で面会したが、雷さんは意識不明の状態にも拘わらず、医師からは「入院時よりは良くなった」と報告された。
【参考記事】
・天津の孔凡衛さんは、不当に懲役7年6カ月の判決を宣告される
・2025年3月、迫害され法輪功学習者13人の死亡が判明(二)
・2025年3月、法輪功学習者61人の不当判決が判明
法輪功学習者 中共の妨害を乗り越え国際社会に訴え
法輪功学習者であるドイツ在住の丁楽斌さんは、2023年9月、新唐人テレビのインタビューで不当に拘束された父親の救出を訴えた。丁さんの両親は2023年5月、中国山東省日照市で不当に拘束された。その後国際社会の圧力によって母親の馬瑞梅さんは解放されたが、依然として父親の丁元徳さんは拘留中である。
丁さんは2024年4月23日、チェコ下院公聴会でも証言し、自身が直面している中国共産党による妨害について述べた。
2023年6月26日、ブリュッセルで中国の強制臓器摘出に関する平和的抗議活動を行った際に、親中派の活動家らが妨害。2023年8月、ドイツの中国共産党の大使館に抗議の手紙を投函しようとした際にも、大使館スタッフがこれを妨げようとしたという。2024年1月、欧州議会で可決された法輪功迫害と臓器狩りを非難する決議の中には、当局に不法逮捕された丁さんの両親である丁元徳さんと馬瑞梅さん夫婦のケースもあげた。しかし、この決議を妨害する目的で、中国共産党情報当局に情報を流していたスパイの存在がドイツ紙「シュピーゲル」の報道で明らかになった。スパイは同年4月に逮捕された。
今年の3月には、ジュネーブで開催された第58回人権理事会定例会に、丁さんら法輪功学習者2名が出席し、臓器収奪と人道に対する罪で中共を強く非難し、このような残虐行為に対して緊急に対応するよう国連と各国政府に求めたという。
国際社会の動き
丁さんが証言する迫害の事例が、2024年1月欧州議会での「法輪功迫害と臓器狩りを非難する決議」の採択に至っている。また、同年4月チェコ下院議会ではプラツニク保健副外相も「法輪功学習者に対する臓器収奪は我が国だけでなく、世界中の議会で非難されている。到底容認できない行為だ」と強く述べた。
日本では、多くのメディアが法輪功迫害について中共の捏造のまま報道しているため、法輪功について誤解している人々が少なくない。更には、迫害の事実さえ知らない人々も多いのが現状である。
【関連記事】
・不当に拘束された父の救出 息子が訴える
・欧州議会で中共による法輪功への迫害を非難し停止を求める決議が採択
・大紀元(2024年5月23日)