【法輪功迫害】両親の釈放を訴える16歳の少女 幼稚園通園時に拘束されたことも

人権
米国留学中のグレースさん(右)、グレースさんの幼少期と母親の曹志敏さん(左)(法輪功情報センター)

米ニューヨーク。この街に住む中国湖南省出身のグレースさん(16歳)の両親は、法輪功の学習者という理由で、湖南省長沙市で逮捕された。「全然連絡が取れない。どこに行ったのかも分からない。両親に会いたいです」と彼女は語った。

グレースさんは2019年に両親の支援を受けて渡米。大陸で失われた中国伝統音楽を学ぶために米国の専門学校に通い二胡を習っている。

法輪大法情報センターによれば、グレースさんの父親・陳陽さん(52)と母親・曹志敏さん(48)は2020年10月、長沙市で他19人の学習者とともに法輪功の書籍を読んでいたところ逮捕された。弁護士も圧力を受けて彼らの裁判を請け負わないよう妨害を受けているという。

中国当局は法輪功を理由にグレースさんの両親を何度も逮捕している。

2021年末、グレースさんの両親を救出するため、中国の留置所あてに手紙を送るキャンペーンがニューヨークで始まった。グレースさんの通う音楽学校の同級生も筆をとり、留置所宛に十数通の手紙を書いた。

グレースさんの同級生は、中国で拘束されている彼女の両親に十数通の手紙を書いた(提供:法輪大法情報センター)

 

法輪功は1992年中国で伝え出された気功で、身体の健康と道徳心の向上に顕著な効果があったため、わずか数年の間に1億を超える人々に愛好されるようになった。しかし1999年、当時の国家主席・江沢民は法輪功の爆発的な人気に強く嫉妬し、自分の権力を乱用し中国共産党を利用して、法輪功への弾圧を発動した。以来、生体臓器狩りにまで及ぶ残虐な迫害が続いている。しかもこの迫害を正当化するために、あらゆる手段を使って国内外へ捏造した情報を流し、徹底的に法輪功を悪者に仕立て上げた。そのため、法輪功学習者のみならず、全世界の人々が巻き込まれ、前代未聞の残虐さと規模の迫害となった。

法輪功への弾圧は、今世紀最大の人権侵害

迫害開始直後、関連書籍の出版禁止や拘束された学習者の保釈を求め、全国各地から学習者が北京の陳情受付・処理機関である国務院信訪局に赴いた。グレースさんの両親もこの運動に加わった。

コンピューター技術者である父親の陳陽さんは4年の懲役刑が下り、電気バットで打たれたり、歯が折れるまで殴られたりなどの暴力を受けた。国有企業の人事部員だった母親の曹志敏さんには3年の刑期が下り、1日10時間以上の強制労働を強いられた。

グレースさんの父親・陳陽さん(明慧ネット)

 

通園途中に突然連行

グレースさん自身も一度、拘束されたことがある。

2010年、当時6歳のグレースさんは母親と幼稚園に行く途中、少なくとも5人の身分を明かさない男たちの車両に強制的に乗せられ、洗脳センターに連行された。母親は17日後に釈放された。明慧ネット(中国語)によれば、男たちは後に、法輪功弾圧専門組織で超法規的機関「610弁公室」の関係者であることがわかった。

2021年4月、両親が拘束され、生活がままならなくなったグレースさんを支援するためクラウドファンディング「GoFundMe」の企画が立ちあがった。

今回の逮捕で、グレースさんは両親が再び拷問を受けるのではないかと心配している。「両親の消息が全く分からないので心配」と、グレースさんは以前の大紀元の取材に語ったことがある。「両親が再び暴力を振るわれ、ひどい目に遭うのではないかと心配しています」。

法輪功学習者などに対して、中国共産党は「転化(思想改造)」と呼ばれる洗脳を施す。拷問など暴力を伴う心理的虐待で、信仰を放棄するように強要することだ。

しかし、法輪功に対する確固とした信念を貫く学習者たちは、中国共産党の邪悪な迫害に屈することなく、平和的に理性的に世界中の人々に法輪功の真相を伝え、迫害停止を呼びかけている。

 

 

「親愛なるお父さん、お母さん、とても会いたいです。この美しい曲が春の風に乗り、中国に届くことを願っています」・・・

【引用元】大紀元https://www.epochtimes.jp/p/2021/12/84101.html