ブラジル大統領ボルソナロ氏、トランプ大統領の「選挙不正」主張支持

時事

ブラジルのボルソナロ大統領は1月7日、米大統領選で不正があったというトランプ米大統領の主張を改めて支持し、2022年のブラジル大統領選でも米首都ワシントンと同じような混乱が起きる可能性があると警告した。また、昨年11月末の時点で、ブラジルの選挙における電子投票システムは脆弱であると非難し、紙の投票に戻すよう要求していた。

AFP(2021年1月8日)によるとブラジルのジャイル・ボルソナロ(Jair Bolsonaro)大統領は7日、米大統領選で不正があったという盟友ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の主張を改めて支持し、2022年のブラジル大統領選でも米首都ワシントンと同じような混乱が起きる可能性があると警告した。

世界各国の首脳が米連邦議会議事堂への暴徒乱入を扇動したとしてトランプ大統領を非難しているが、「熱帯のトランプ」と呼ばれる極右のボルソナロ大統領は、トランプ大統領を支持する姿勢を崩していない。

ボルソナロ大統領は大統領府前で支持者らに対し、「この危機全体を引き起こした問題とはそもそも何なのか? 選挙に対する信頼の欠如だ」と語った。「米国は今回のパンデミック(世界的な大流行)を理由に郵便投票を最大限活用した。その結果、3、4回投票する人もいた。死んだ人々も投票した。何でもありだったのは、誰も否定できない」

ボルソナロ大統領は、「ブラジルにも不正はある」と述べ、自身の主張通りに投票用紙による投票を再導入しなければ、ブラジルは「米国よりもはるかに深刻な問題」に直面すると警告した。

“ブラジルのトランプ”「米大統領選に不正あった」 いまだバイデン氏を承認せず(2020年11月30日)

ブラジルのボルソナロ大統領は11月29日、アメリカの大統領選で不正があったと聞いていると述べ、バイデン氏を当選者として認めるには「もう少し待つ」と述べた。彼はまた、ブラジルの選挙における電子投票システムは脆弱であると非難し、紙の投票に戻すよう要求した。

あとがき

ロイター(2020年11月4日)によると、この時点で、ボルソナロ大統領は、もし民主党のバイデン氏が次期大統領になった場合は、アマゾン森林開発などの内政に干渉してくるだろうとの考えを示唆したという。

ブラジルの電子投票システムが脆弱であると非難し、投票用紙による投票に戻すべきと要求するボルソナロ大統領の主張は、民主主義の基本だと思う。