トランプ大統領 政治的報復に直面 

時事

米連邦議会議事堂襲撃事件は左派メディアの操作により急速に悪化し、その悪影響は①トランプ大統領や彼を支持した政治家に対する猛烈な攻撃が展開され、彼らの地位を剥奪しようとする行動が始まった、②世論をつくりトランプ支持者に「暴徒」というレッテルを貼り付けて攻撃にまで及んでいる。共産主義の「粛清」が米国で始まったように見える。もはや、単なる米大統領選挙ではなく、その本質は「善と悪」の対決であり、「普遍的な自由」と「共産主義の専制政治」との対決といえる。私たちは一人残らず傍観者ではいられず、全員がその中に身を置き、善か悪かの選択をする運命にあるといえるだろう。

大紀元(2021年1月10日)によると、ここ数日間で、米国連邦議会議事堂襲撃事件は左派メディアの操作により急速に悪化し、全体の状況までもが劇的悪化の一途をたどっている。この悪影響は主に二つの面に表れている。一つはワシントンで起こっており、トランプ大統領本人や彼を支持した政治家に対する猛烈な攻撃が展開され、彼らの職務ポストと地位を剥奪しようとする行動がとられ始めている。二つ目はトランプ大統領を支持する一般市民に対する攻撃で、まずは世論をつくって彼らに「暴徒」というレッテルを貼り付け、彼らに対してさらなる行動を起こす準備が行われているという。

現在非常に厳しい状況であり、今回の選挙戦の本質は「善と悪」の対決であり、「普遍的な自由」と「共産主義の専制政治」との対決といえる。

そして私たちは一人残らず傍観者ではいられず、全員がその中に身を置き、善か悪かの選択をする運命にあるという。

今、米国人がこれまでに見たことのない政治的「粛清」の嵐が今にも吹き荒れようとしているところであり、米国式の「文化大革命」の始まりかもしれない。

粛清(cleansing)」という単語だが、ナチスから共産主義の全体主義までの反体制派に対する粛清は周期的な手順となっている。この種の粛清の特定の形式は多くの場合、まずは特定のグループの人々を政治的賤民としての烙印を押し、そのようなレッテルを貼り、また公職の禁止、学校の禁止、特定の場所への立ち入り禁止など、そのグループの活動範囲を制限するなどして、その基本的な権利を奪うという形で行われる。

これまでにソ連、東欧、カンボジア、中国大陸で繰り返される「大粛清」で見てきたように、もしそこまでしてもこれらの人々の宗教的信仰や政治思想を消滅できなければ、必然的に物理的な排除へとエスカレートしていくことになる。

「米国は民主国家だ。全体主義国家のようなことが現実になることはない」と思う人がいるかもしれない。しかし、米国が今は民主主義国家だからといって将来的にデジタル全体主義の一部に進化しないとは限らない。実際1月6日の大規模集会に参加したトランプ支持者の中では、集会の参加が会社に伝わり、後にクビになった人がいるのも事実だ。そしてワシントンDCの集会でのスピーチで脚光を浴びた大学生は通っているアラバマ大学から追放の危機にさらされている。

深刻な結果をもたらす多くの大きなでき事は、しばしば小さくて見落としがちなものから始まるという。中国共産党に代表される共産主義の赤い全体主義を知っている人であれば、現在のトランプ大統領本人やその支持者に対する報復粛清が孤立した偶発的な事件であるとは誰も思わないだろう。この世界の未来は、実際には私たち一人ひとりが今日行う選択によって決定されるといえる。

トランプ大統領のビデオ声明のポイント

トランプ大統領が7日に発表したビデオ声明は、現在の極左勢力が発動しようとする「粛清」と密接に関連している。トランプ大統領の声明は約2分40秒ほどのもので、彼はその中でいくつかの重要なポイントについて述べた。

1.連邦議会議事堂への襲撃、暴力、破壊行為を非難し、議会を保護するために州兵と法執行官を配備したのは自分であることを強調した。

2.米国は選挙法を改革しなければならないと確信している。自分は選挙結果に異議を唱える法的な方法を模索してきた。

3.次の焦点は1月20日に「新政権への移行が円滑かつ秩序あるものであること」を確保することである・

4.自分は支持者たちが非常に失望していることを知っている。しかし、信じられないような旅はまだ始まったばかりだということを強調した。

このトランプ大統領のビデオ声明は7日に彼のソーシャルメディア担当のスカヴィーノ氏によって公表されたものと一致している。

つまり
1.今でも選挙が不正に操作されたものであり、また議会が認定した選挙結果が公正なものではないと信じている点
2.新政権へのスムーズな移行を約束したが、それでもバイデン氏の名前には触れていない点
3.MAGA(メイク・アメリカ・グレート・アゲイン、アメリカを再び偉大な国に)の新局面は始まったばかりであるという点

ほとんどすべてのメディアはこれをトランプ大統領の「敗北宣言」であると報道しているが、しかしこの声明の背後にある核心的なメッセージは一つだけで、それはトランプ大統領が、以前として「敗北を認めていない」という点だ。

彼はただ議会で認定された事実について述べているだけで、つまり「審判が裁定を下した」ということを国民に伝えているのに等しい。しかし、選手である彼は競技制度全体また審判制度全体に欠陥があると信じており、したがって彼は自分を敗者とは思っていない。その理由は、米国の選挙には敗者は一般的にいくつかのプロセスを得て自らの敗北を公に宣言し、相手の成功を祝福するという伝統があるからだ。

さらにトランプ大統領は8日に今注目を集めているツイートを投稿した。彼は「自分は1月20日の新大統領の就任式には出席しない」と述べた。

トランプ氏がバイデン氏の就任式に出席拒否をすることは何も法外な動きではなく、むしろそうすることで彼はバイデン氏の合法性への不認可や自身は敗北していないと再度表明したことにもなる。

トランプ大統領が以前として「そういう立場」を取っているからこそ沼の勢力にとっては巨大な悩みの種なのだ。トランプ大統領が1日でも政権を握っている限り彼らはよく眠れないだろう。もちろんトランプ大統領に限らず、彼を支持する政治家や一般の人々までもが彼らにとっては、「内部に巣くう禍根」というわけだ。

したがって、トランプ大統領は敗北を認めないどころか、最後まで戦うと表明しているということは、この巨大な群衆はトランプ大統領を将来再びホワイトハウスに送り込むか、もしくはトランス大統領の路線に従う人々をホワイトハウスに送り込む可能性があることを意味している。すでに多くの人たちがトランプ大統領に自分の政党を結成して自分のメディアを立ち上げるよう呼びかけている。これこそ沼の勢力が極めて恐れていることだ。

なぜならば、犯罪者にとって自分のその犯罪証拠を持っている人は常に致命的な脅威であるからだ。だからこそ彼らはトランプ大統領本人に対して追い詰めて復讐するだけでなく、トランプ支持者までも見逃さない原因がここにある。

トランプ大統領が直面している状況

これまでのところトランプ大統領に対する政治的報復は3つの層、内閣、議会、司法から来ている。

内閣からの報復のその源は、ナンシー・ペロシ下院議長で、彼女は7日ペンス副大統領に対し、トランプ大統領の罷免に向けて合衆国憲法修正第25条を発動することを公に要請した。しかしここで問題となるのは、第一に修正第25条が弾劾の代わりになるものではないこと、第二に同法案は特定の厳しい状況、すなわち現職の大統領がその職務上の権限と義務を遂行することができない場合の対処法を規定している手続きであることだ。この条項を有効にして大統領を罷免するためには一連の非常に複雑な手続きが必要となる。1月7日、ペンス副大統領はペロシ氏のこの申し出を拒否したとメディアでも報道された。

次にペロシ氏は議会からの報復の形をとった。
彼女は7日夜に、議事堂を襲撃するよう支持者たちを先導したトランプ大統領の行為が反逆の行為であったとして来週にもトランプ大統領に対して弾劾を発動するよう呼びかけ、8日にも下院の民主党核心グループと電話会議を開くという。そして
議会の民主党員たちの方も7日にも支持勢力を扇動したとして、トランプ大統領を弾劾訴追する決議(起訴状に相当)を直ちに発表するなど驚くほど効率的な動きを見せている。

この行動に対して多くの人々は理解に苦しむだろう。なぜならば通常の手順によれば、トランプ大統領は20日にはホワイトハウスを出なければならないので、ペロシ氏が弾劾を発動する時点からその日まで残りわずか13日しかない。なぜ13日も待てずにトランプ大統領に対する弾劾に躍起になっているのだろうか?

その理由の一つに弾劾されて辞任した大統領は公職に就くことを禁じる条件を設けることもできるからで、つまり二度と大統領に立候補することはできないという事だ。この観点から見れば彼らが、トランプ大統領が辞任する前に、弾劾を成功させようと急ぐその大きな目的の一つが、トランプ大統領が4年後に再び戻ってくるのを防ぎ、彼の政治生涯に永遠に終止符を打つことにあることも排除できない。またペロシ氏の助手のクラーク氏は「時間が限られていることは分かっている。しかしトランプ氏が大統領でい続けるその毎日が非常に危険な日である」とも言っている。それも考えられるもう一つの理由かもしれない。

ではなぜ左派は今でもトランプ大統領が彼らにとって大きな脅威であるとまだ感じているのだろうか?
知っての通り、彼らは今や立法府、行政、司法およびメディアまで浸透し管理している。それなのに、なぜまだ安心できないのだろうか?
なぜ彼らは残り任期が後2週間もない大統領が自分たちに致命的な脅威をもたらす可能性があると感じているのだろうか?
ペロシ氏の行動が答えをくれた。AP通信の1月8日の報道によると、ペロシ氏はトランプ大統領が核兵器を使った攻撃命令を出すことなどを防ぐためとしてミリー統合参謀本部議長と協議したようだ。これは口実で、彼女はトランプ大統領をすぐに辞任させないと世界が核戦争に直面し地球が終わるかのように彼を狂人としてかき立てているのだ。しかし、彼らが本当に心配しているのはトランプ大統領が軍事作戦を開始することで、もちろんその矛先は外国ではなく、国内の特定の標的へ対する軍事作戦を恐れている。それこそが、沼の勢力から「トランプ大統領は致命的な脅威」とみなされている本当の理由だという。

つづきは動画をどうぞ・・・