豪州に圧力をかける中国 中共ウイルスの発生源は豪州?その意図とは

時事

新型コロナウィルス(中共ウイルス)の起源について、中国は数週間前、オーストラリアが発生源だと報道し国際社会からの反感を買っている。これは、オーストラリアが最初に中共ウイルスの発生源について、国際社会に対して、中国への責任追及を提案したためであり、中共は報復措置を取り、ついでにウイルスの起源が他国にあると言って自国民を騙しているという。

中共ウイルスの発生源は豪州? 責任を転嫁し被害者面する中共

NTDジャパン(2020年12月27日)によると、中共ウィルスの起源について、中共は過去数回にわたり、発生源が他の国であると責任を転嫁してきた。数週間前、中共の官制メディア「環球時報」は、新型コロナウイルスがオーストラリアで最初に発生した可能性があるとの記事を掲載した。これを受け、国際社会からの反感を買っている。

オーストラリア版「デイリー・メール」によると、中共の官制メディア「環球時報」英語版は12月6日付けの記事で、新型コロナウイルスは輸入冷凍食品を介して武漢の華南海鮮卸売市場に伝播された可能性があり、これらの輸入冷凍食品にはオーストラリアの牛肉、ブラジルやドイツの肉製品などが含まれていると報じた。

11月25日、共産党機関紙「人民日報」はFacebookに、新型コロナウイルスは武漢で発生しておらず、輸入された冷凍食品とその包装を介して中国に広まった可能性があると投稿した。

中国歴史専門家で、北京師範大学教育学院の元准教授の李元華氏は、中共は他国に責任を転嫁するほか、自国民にウィルスの発生起源が海外にあるよう認識させることが目的だと述べた。

北京師範大学教育学院の元准教授 李元華氏
「彼らは庶民を騙している。人々がウイルスが海外から伝播してきたと認識すれば、彼らは責任追及から逃れられると思っている。そのうえ、自身が被害者だと装っている。もう一つ、中共が毎回責任転嫁の対象にする相手は明確である。つまり中共と関係が悪い国に責任をなすりつける。今回豪州を選んだ理由は、豪州が最初にウイルスの起源について調査することを提案したためである」

中国の社会活動家は、オーストラリアは最初に中共ウイルスの発生源について、国際社会に対して中共の責任を追及することを提案したため、中共は報復措置を取り、ついでにウイルスの起源が他国にあると自国民を騙したと分析している。

専門家「中共は豪州に味方になることを望んでいる」

NTDジャパン(2020年12月26日)によると、中国は最近 多くのオーストラリア製品に対して貿易制裁を叩きつけた。これには オーストラリア産のロブスターや大麦 石炭 ワイン 牛肉などがあり、一部の関税は200%にもなる。

中国がオーストラリアに圧力をかけて、味方にさせたい理由はいくつかある。

中国の全国人民代表大会常務委員会弁公庁研究室の元研究員で評論家の程曉農氏は、「オーストラリアは南シナ海と米国の間にある。戦略的な航路を掌握しており、中国は米国と対立がある時に航路を使用したいと思うだろう」と語っている。 オーストラリアがそれらの航路の防衛策を強化すると中国はもはや軍事的対立で 米国を脅すことはできなくなる。中国は現在 米国と直接戦争を行う能力を持っていないため、米国への脅威は中国の原子力潜水艦に搭載されている長距離大陸間ミサイルだけだ。しかし潜水艦の基地は南シナ海にあり、潜水艦を太平洋海域に密かに移動するため、深水通路を必要としている。

オーストラリアの防御ゾーンは中国の計画を妨げており、オーストラリアは防衛セクターをアップグレードしている最中だ。6月 オーストラリアのスコット・モリソン首相は国防費に約2700億ドルを注ぎ込み、これは中国の台頭に対抗するための措置だと明言している。

程氏は「オーストラリアに対する攻撃姿勢は中国政権の計画に干渉しないよう圧力をかけるための取り込みである」と指摘。

別の理由として、中国に対する最近の強硬姿勢への報復という可能性もある。12月中旬、オーストラリア議会は自国での一帯一路計画を中止する法案を可決した。これは物議を醸しているあるインフラ事業のことを指しており、その事業は 国を債務の罠にかけ、中国の海外での影響力を拡大させるものと批判されている。

今年初め オーストラリアは、中共ウイルスの感染源に関する調査も呼びかけた。そして 中国の通信機器大手の華為(HUAWEI)に対してオーストラリアの5Gネットワークの参入を禁止した。オーストラリアが強硬な姿勢を取り始めたのは2018年。その年、中共の浸透に対する防止法案を可決した。

程氏は「オーストラリアが中共に制圧されれば、東南アジアのもっと多くの国も中共に屈するだろう」と指摘。

しかしオーストラリアは国家安全保障を守る準備ができているよう、米国もオーストラリアを支援する意向を表明している。