フランスのマクロン大統領は22日、国連総会での一般討論演説で、中国政府による新疆ウイグル自治区の人権問題を巡り「フランスは国連の保護を受けた国際調査団が現地を訪れられるよう求める」と表明した。一方、米国議会下院は22日、新疆での少数派民族の扱いに対処するため、中国で強制労働力によって作られた商品の輸入を禁止する法案をほぼ満場一致で可決した。
中国新疆ウイグル自治区に国連調査団を 仏大統領国連演説で訴え
テレ東ニュース(9月23日)によると、フランスのマクロン大統領は22日、国連総会での一般討論演説で、中国で少数民族ウイグル族への人権抑圧が指摘されている新疆ウイグル自治区の人権問題を巡り「フランスは国連の保護を受けた国際調査団が現地を訪れられるよう求める」と表明した。
新疆のウイグル族などの収容施設「職業技能教育訓練センター」では少なくとも100万人のウイグル族や他のイスラム教徒が拘束されていて強制労働を強いられているという。
中国はこの施設についてテロリズムと過激派を抑止し、人々に新しい技術を与えるための訓練センターだと説明している。
一方、アメリカの議会下院は22日、新疆での少数派民族の扱いに対処するため、中国で強制労働力によって作られた商品の輸入を禁止する法案をほぼ満場一致で可決した。成立には上院での可決も必要になるものの、中国に対する圧力を強めている。
米下院、強制労働による中国製品の輸入制限法案を可決
ロイター(2020年9月23日)によると、 米下院は22日、中国・新疆ウイグル自治区の少数民族ウイグル族らによる強制労働で作られた製品の輸入を制限する法案を可決した。採決は賛成406、反対3のほぼ全会一致だった。
この法案が上院で審議される時期について説明はなかった。
国連は新疆自治区で100万人が収容施設で働かされていることを示す信頼できる報告があるとしており、米国などは中国に対する圧力を強めている。中国はこうした疑惑を否定している。
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