テキサス州司法長官、ツイッターなどテック大手企業5社への調査開始

時事

看中国(20201年1月15日)によると、米国時間1月13日、テキサス州のケン・パクストン司法長官は、グーグル、フェイスブック、ツイッター、アマゾンウェブサービス、アップルに対し、コンテンツ制限に関する各社の方針や慣行に関する情報、具体的にはパーラー(Parler)に関する情報を求める民事調査要求を出した。パーラーは、最近ではグーグル やアマゾン、アップルなどによって停止やブロックされたソーシャルメディアプラットフォームである。

これらのテック大手企業は長年にわたり、ソーシャルメディア分野での声を黙らせ、競争相手やプラットフォームを閉鎖してきた。ここ数ヶ月で、このような状況はますます深刻になっている。そしてつい先週、この差別的な行為には、ドナルド・トランプ大統領をネットメディアのプラットフォームから削除し、ブロックするという前代未聞の行為が含まれていた。

ケン・パクストン司法長官は「自由なオンラインコミュニティが運営され、繁栄するためには、憲法修正第一条の権利と透明性を維持しなければならない。しかし、アメリカ大統領や一部の有力な声をプラットフォームから抹殺するという行為は、共同でなされているように見える。これは言論の自由を扼殺しただけではなく、言論や政治的信念に関してテック大手企業のリーダーたちと一致しない人々を完全に黙らせている。すべてのアメリカ人は、このような大規模な禁止行為、及び将来の言論自由に対する影響に注目すべきだ。これらの企業がいかに言論を制限し、認めない言論を排除しているか、その真相を国民は知る権利がある。私は、これらの企業が党派政治を脇に置き、この論争の真相を究明するために民事調査に積極的に協力し、アメリカの最高の理想と一致した真の自由なオンラインコミュニティを確保することを願っている」と語った。

ツイッター社などSNS運営会社への批判

産経新聞電子版(2021年1月12日)によると、米連邦議会の議事堂襲撃事件後に、米ツイッター社がトランプ大統領のアカウントを永久凍結したことに対し、ドイツのメルケル首相は11日、報道官を通じて「問題だ」として、ツイッターの対応への批判を表明した。

報道官は「自由な意見表明の権利は極めて重要。干渉する場合は、法に沿って行うべき」と述べ、アカウント閉鎖の判断はツイッター社が単独で行うべきではないとの姿勢を示した。

また、フランスのルメール経済・財務相は11日、ラジオで「巨大IT企業に対する規制は、業界の寡占企業が自分で行うことではない」と発言。ツイッター上で発信される偽情報や扇動発言には、国や裁判所が対応すべきだと主張した。

欧州連合(EU)のブルトン欧州委員は、襲撃事件は「会員制交流サイト(SNS)が暴力扇動や偽ニュースを野放しにしてきたことの表れ」だとして、EUによる規制の必要性を訴えている。

また、時事ドットコム(2021年1月14日)にょると、メキシコのロペスオブラドール大統領は13日、米国でトランプ大統領をインターネット交流サイト(SNS)から締め出す動きが広がっていることについて「自由の女神が怒りで青くなっている」と述べ、SNS運営会社に言論の自由を保証するよう促した。自由の女神が象徴する「自由」が危機に陥っていると警告し、私企業による検閲を非難した。