世界の指導者ら、ハイテク大手によるトランプ大統領の検閲を非難

時事
LinkedIn、YouTube、Pinterest、Facebook、Instagram、およびTwitterのロゴ(Olivier Douliery/AFP via Getty Images)

大紀元(2021年1月14日)によると、世界の政治家らは、大手ハイテク企業によるトランプ大統領の締め出しを批判した。

トランプ大統領は現在、ツイッター、フェイスブック、ピンタレスト(Pinterest)、スナップチャット、レディット(Reddit)、そしてインスタグラムからもブロックされている。

ツイッターは、トランプ大統領の最近の投稿が「暴力の美化ポリシー」に違反したとして、彼のアカウントを永久に削除した。

ドイツのアンゲラ・メルケル首相はスポークスマンのステッフェン・ジーヴェルト氏を通して、ツイッターの動きについて見解を発表した。

「言論の自由への介入は、立法者が法律に従って定義した枠組みの中で行われるべきで、SNSの管理者によって決定されるべきではない。このような観点から、メルケル首相は、米国大統領のアカウントが永久に削除されたことに問題があると考えている」とジーヴェルト氏は述べた。

2020年12月16日、ドイツ・ベルリンの連邦議会で質問に答える、ドイツのアンゲラ・メルケル首相(Markus Schreiber/AP Photo)

フランス政府の高官らもこれに同意した。

欧州連合(EU)担当のクレメント・ボーネ(Clement Beaune)外相は、民間企業がこのような決定を下したことに「ショックを受けた」と述べた。

「これはCEO(最高経営責任者)ではなく、市民が決めるべきことだ」と彼は11日にブルームバーグTVに語り、「大規模なオンラインプラットフォームには公的な規制が必要だ」と述べた。

フランスのブリュノ・ル・メール(Bruno Le Maire)財務大臣もこの動きを非難し、ハイテク大手は民主主義を脅かすデジタル独裁政治の一部であると述べた。

中道右派政党である欧州人民党(European People’s Party)のリーダーであるマンフレート・ウェーバー(Manfred Weber)氏も、大手ハイテク企業を規制するよう求めた。

「オンラインで議論できる事とできない事を、アメリカのハイテク大手に決めさせてはいけない。今日のやり方では、自由で民主的な社会に不可欠な妥協と合意形成ができない。規制を強化する必要がある」と、彼は1月11日にツイッターに書いた。

一方、ノルウェーの左派労働党党首、ジョナス・ガール・ストエレ(Jonas Gahr Støre)氏は、ハイテク大手による検閲は世界中の政治的自由を脅かすと述べた。

ストエレ氏は、ツイッターはトランプ氏と同じ基準を全世界に適用する必要があると述べた。

「表現の自由が危機に瀕している」と同氏は述べた。「もしツイッターがこのように始めるなら、世界中の他の人たちの投稿も見て、それらを排除しなければならない」

オーストラリアのマイケル・マコーマック副首相(当時)。2020年12月16日、キャンベラの国会議事堂で(Sam Mooy/Getty Images)

オーストラリア政府はトランプ氏の締め出しを「検閲」だと呼んだ。

マコーマック首相代行は、「これまでツイッター上で多く人が多くの発言をして実行してきたが、このような非難や検閲は受けていない。私はこのような検閲には賛同できない」と述べた。

財務長官のジョシュ・フライデンバーグ(Josh Frydenberg)氏は、「これらの決定は民間企業によってなされたが、個人的には彼らの行動に不快を感じた」と述べた。

同氏は「あなたの言うことには賛成できないが、私はあなたがそれを言う権利を擁護する」というヴォルテールの有名な言葉を引用して、言論の自由は民主主義社会の根本だと述べた。

同じく自由党の議員のアレックス・アンティック(Alex Antic)氏は、来月オーストラリア議会の再開後、ハイテク大手の影響力と政治的思想の検閲について上院委員会を設立するよう働きかけると述べた。

アンティック氏は12日、大紀元に対し、「私たちの民主的プロセスは、自由にアイデアを共有し、挑戦的で対立的な視点にさらすことが基本だ。そのプロセスにおいて重要なのは、大手ハイテク企業が議論の片方だけを検閲しないことだ」と語った。

ロイター通信によると、メキシコのマヌエル・ロペス・オブラドール大統領も同様の発言をしており、民間企業が意見を検閲するのは悪い兆候だと述べた。

「世論を管理するための検閲裁判所だ」とオブラドール氏は述べた。

「検閲されたり、ツイッターやフェイスブックに投稿する権利を奪われたりする人は1人もいてほしくない」と、彼は話した。

ロシアでは、野党党首の反腐敗活動家であるアレクセイ・ナワリヌイ(Alexei Navalny)氏が、トランプ大統領の排除は容認できない検閲であり、純粋な必要性ではなく、ツイッターの政治的嗜好に基づいていると述べた。

1月10日のツイートでナワリヌイ氏は、「彼はツイッターのルールに違反して禁止されたと言われている。私は何年もの間、毎日ここ(ツイッター)で殺害脅迫を受けているが、ツイッターは誰もブロックしていない」と述べた。

2019年7月20日、モスクワで行われた政治抗議活動で演説するロシアの野党活動家、アレクセイ・ナワリヌイ氏(Pavel Golovkin/AP Photo)

同氏によると、このようなパターンは以前にもロシアと中国で見られたことがあり、大企業が政府の最良の友となり、国家の検閲法を実行した。

「この先例は世界中で言論の自由の敵に利用されるだろう。ロシアでも同じだ。誰かを黙らせなければならない時、彼らは『これはよく行われていることだ。トランプでさえツイッターからブロックされた』と言うだろう」と、彼はツイッターに書いた。