英国政府と日本政府 対中ODA(政府開発援助)終了へ

時事
英国のエリザベス・トラス外相。(JIM WATSON/POOL/AFP via Getty Images)

英国のビジネス・エネルギー産業戦略相クワシ・クワーテング氏は5月18日、中国への政府開発援助(ODA)を来春に終了すると発表した。中国国家プロジェクトである「一帯一路」構想への対抗であるとみられる。日本政府は今年3月末で終了。日本から援助を受けている中国が、他の途上国に戦略的な支援を行うようになったことも要因と言われている。

英政府、来春対中ODA終了 一帯一路を念頭に

英紙デイリー・メール電子版によると、英政府は中国での「研究活動とイノベーション」のために拠出する1300万ポンド(約21臆円)規模の援助を今年で終了することも決めた。

ただ、気候変動分野での中国への「技術支援」について、引き続き資金を提供するという。資金規模が小さく、ODAに分類されないという。

英政府は5月16日、対外援助予算の使い道をより詳細に管理するための改革を含む新しい国際開発戦略を発表した。エリザベス・トラス外相が公表したこの新戦略では、英国の対外援助金の金額が減らされる。また、英国民の税金で賄われるODAは、多国間ではなく、英国との二国間協定を結んだ国に配分される。

新戦略は「悪質な行為者への依存を低減し選択肢を提供するとともに、より多くの国を自由市場経済の軌道に乗せる」とした。対外援助を巡る英政府の転換は、「債務のわな」と批判されている中国の巨大経済圏構想「一帯一路」を念頭に置いたものだとみられる。

一帯一路の「債務の罠」 危機拡大のスリランカ

英外務省は、新戦略では中低所得国に「誠実で信頼できる資金」が提供されると強調した。また、中低所得国に「自分の将来を自分で決め、条件付きの持続不可能な債務を背負わされることがないように代替案を提供することもできる」とした。

【引用記事】大紀元 https://www.epochtimes.jp/2022/05/106389.html

 

日本政府の対中ODA 3月末終了、中国では知られず?

朝日新聞(2022年3月31日)によると、40年以上にわたって中国に供与されてきた日本政府の途上国援助(ODA)の全ての事業が、3月末に終了する。ODAは中国の発展を支えて日中の結びつきを強めた半面、援助を続ける必要性や、中国側の情報公開などをめぐって批判も受けてきた。

日本の対中ODAは1979年に始まった。国際協力機構(JICA)によると、ODAのうち、無償でお金を提供する「無償資金協力」は約1600億円、お金を貸す「円借款」は約3兆3千億円、「技術支援」の約1900億円で、計3兆6千億円余りを支援してきた。

援助の内容は、初期は港湾や発電施設などインフラ支援が主で、その後は地下鉄建設や内陸部貧困解消、環境対策など、時代が進むにつれて変わっていった。

しかし、中国が急速な経済発展を遂げ、国防費も多額になっていき、さらに日本から援助を受けている中国が、他の途上国に戦略的な支援を行うようになった。

日本ではこうしたことへの警戒心に加えて、「日本の支援であることが中国の市民に知られていない」といった懸念も強まっていった。ODAに携わったことがある元外交官の一人は、「ODAでつくられたことであることを示すプレートが外されたこともあり、中国が『隠している』と言われても仕方がない対応をとってきた経緯がある」と明かす。

こうした状況から、日本政府はODAが「役割を終えた」と判断したという。

一帯一路について、毎日新聞、NHK、共同通信社、朝日新聞の考え方

あとがき

中国が急速な経済発展を遂げ、米国を脅かす大国となっているにもかかわらず、日本政府はODAで援助をずっと続けてきて、ようやく止めるという。1979年から43年間、計3兆6千億円余りを支援したが、日本を含めた西側諸国からの資金はどのように使われたのか不透明。中国共産党(中共)がしでかした残虐な迫害・・・特に法輪功に対する迫害は23年間も続いており、そこに投入された資金が実はODAだったとなると、間接的に犯罪に加担していることになる。

日本のODA、中国の医療発展に寄与ー中日友好医院、臓器狩り疑惑の医師も関与

今こそ、中共の邪悪な本質を理解し、正義と良知をもって中共に対抗すべき時だと思う。