【大紀元(2020年8月8日)】
チェコのミロシュ・ビストルジル(Miloš Vystrčil)上院議長は、8月29日〜9月5日の日程で台湾を訪問する。蔡英文総統と会談する予定だ。台湾の中央通信社が8月6日に伝えた。チェコ議長の訪台をめぐって在プラハ中国大使館は計画の取りやめを求め、圧力をかけていた。
同行する代表団に科学者、議員、企業代表など約90人が参加する。人工知能、航空宇宙などの技術分野について協議するほか、自由民主主義の価値観の共有についても話し合う。また、台湾の中共ウイルス(新型コロナウイルス)感染防止について交流をする予定だ。
チェコでは、上院議長は大統領に次ぐ地位にある。ビストルジル氏は「台湾立法院(国会)の游錫堃院長(議長)と面会する予定があり、機会があれば立法院で講演をしたい」と述べ、「議会外交は民主政治の重要な部分であり、今回の台湾訪問はまさに議会外交の成果である」との考えを示した。
同氏は中央社に対して台湾の流行予防の実績を称賛し、台湾からの医療物資などの援助に感謝の意を述べた。
今年1月、翌月に訪台予定を控えるヤロスラフ・クベラ(Jaroslav Kubera)前チェコ上院議長が急死した。同氏の妻はメディアに対し、中国大使館が前議長に訪台を止めるよう脅迫し、同氏は中国側の圧力で体調を崩し亡くなったと告発した。
クベラ氏は死の3日前に中国大使館に招かれ、張建敏中国大使と密談をしたという。
ビストルジル議長は、6月にチェコの雑誌「Reflex」とのインタビューで、「北京側はクベラ前議長と自身の訪台を繰り返し阻止しようとしたが、かえって訪台の決心が強くなった」と語った。
チェコ団一行は全員、健康と安全を確保するため、出発前にそれぞれ2週間の自己隔離を得て、その上に2回のウィルス検査を行うなど感染防止に最善を尽くすという。
【引用元】https://www.epochtimes.jp/p/2020/08/60617.html
親中派として知られるチェコのゼマン大統領は、中国からの投資誘致に力を入れており、台湾との接近に反対する姿勢を示してきた。しかし、大規模投資を約束していた中国のエネルギー企業「中国華信能源」が2018年に経営破綻し、投資の約束が守られなかったことから、チェコ国内で対中不信が高まっていた。(産経新聞2020年6月11日)
【引用元】https://www.sankei.com/world/news/200611/wor2006110022-n1.html