中国共産党による子供たちへの洗脳教育 反日感情と法輪功迫害

人権

中国共産党は抗日戦勝80周年に合わせ、夏休みに複数の「愛国映画」を公開し、中国の子供たちに深刻な影響を及ぼしている。同様なことが26年前、法輪功迫害の開始時にも起こった。この洗脳教育から抜け出すには・・・?

子供たちの反日感情を煽る中国映画「南京写真館」

中国映画「南京写真館」が公開され、子供の反日感情を煽るとして社会的な議論を呼んでいる。

中国共産党は抗日戦勝80周年に合わせ、夏休みに複数の「愛国映画」を公開した。その中でも「南京写真館」は興行収入で突出し、反日感情を煽ることで中国の子供たちに深刻な影響を及ぼしている。映画鑑賞後、子供たちは日本地図の上に道具を叩きつけ、「日本人を皆殺しにしたい」と叫ぶ行動を取っている。学者たちは、この映画が中共の政治的意図を反映していると指摘する。

中国のメディアは、8月4日時点で「南京写真館」の公開11日目にして興行収入が15億7千万人民元(約320億円)に達したと報じた。

ジャーナリスト矢板明夫氏は8月5日、Facebookで「この映画は実際の歴史事件に基づくと宣伝しているが、多くの日本の歴史家が史実と異なる矛盾点を指摘している」と述べた。矢板氏は「この映画はフィクションに過ぎない」と断言した。

「南京写真館」が南京大虐殺をテーマにしているため、中国のネット上では日本に対する憎悪のコメントが溢れている。一方で、主流の「愛国」感情とは異なる意見を表明する者に対しては、誹謗中傷や通報が相次いでいる。

あるXのユーザーは「『南京写真館』を観た子供たちが泣き叫び、歯ぎしりしながら日本人を皆殺しにしたいと語る動画をいくつも見た。日本の中国侵略は大罪であり、侵略や殺戮は断固として非難されるべきだが、中共が続ける世代を超えた愚弄を止めることができない現実が悲しい」と嘆いている。

昨年6月に発生した蘇州の刺傷事件、9月の深センでの10歳の日本人男児刺殺事件、そして今年7月31日の蘇州地下鉄での日本人母子襲撃事件、更に中国人による靖国神社石柱の落書きなど、一連の暴力事件に対して、中共政権が推進する反日憎悪教育とプロパガンダが背景にあるとの見方が広がっている。

【引用記事】大紀元(2025年8月5日)

 

法輪功への憎悪ーー子供や若者へのプロパガンダ教育

法輪功は1992年、中国・長春で伝え出された気功で、健康に顕著な効果をもたらし、社会の道徳を向上させるとして、中国政府からの推奨もあり、わずか数年間で1億を超える人々に愛好されるようになった。

ところが、人々の身体を健康にし、正直で誠実な人間になるよう導き、社会に有益な法輪功が、なぜ弾圧されることになったのか?

1999年、当時の国家主席・江沢民は、法輪功の急速な成長に驚き、その絶大な人気に強く嫉妬したのが弾圧の本当の理由だと言う。同年6月、江沢民は法輪功弾圧のための最高権力組織「610弁公室」を設置し、法輪功禁止令を出し、7月20日から法輪功への全面的な弾圧を断行した。

・『共産党についての九つの論評』
第五評:法輪功への迫害における江沢民と中国共産党の相互利用

弾圧が始まってから、中共中央宣伝部の指示の下で、中国の国営テレビ局は即座に偽りの情報を1日24時間、連続して放送し、法輪功を中傷する攻撃を始めた。

社会全体を標的としたプロパガンダは、国営ラジオ局、新聞、看板、コミック、ポスター、映画、テレビ番組、演劇など、あらゆるメディアを通して流布され、当然、大人も子供も徐々に洗脳されて行った。

・法輪功迫害を正当化するために=偽りの焼身自殺事件

また、1999年に法輪功への迫害運動を開始してすぐに、中国共産党が真っ先に動員した機関の中に、学校と職場が挙げられる。このようなミクロ単位から迫害することで、社会の隅々にまで運動が行き届くとわかっての事だろう。

迫害とそれに伴うプロパガンダ活動が始まり、数百万人もの同僚、教師、同級生が突然、排斥された。これまで「模範労働者」、優等生であった法輪功学習者は叱責され、投獄されることもあった。

迫害停止を政府に陳情する従業員や生徒が出たら、即座に雇用者や校長に圧力がかかった。学習者は次々と会社から解雇され、学校から除籍された。

小学生は、法輪功と「迷信」を大胆に批判する横断幕に並んでサインし、マルクス主義と科学の進歩への忠誠を誓うよう強制された。

高校生は、全国統一の入学試験で、共産党の公式路線に従った回答をする必要がある。公式路線で回答しない場合は、たとえ資格があったとしても、学校からの除籍あるいは大学に進学できないことを意味する。党の路線に異議を唱える回答を出したら、刑務所行きかさらにひどい処罰が待っているという。

 

健全な育成には伝統的な教育への回帰が必要

教育は、民族、国家、人類文明の将来を担っている。それは長期的な努力を必要とし、その影響は数百年から数千年も続く。

天地創造、あるいは人類文明が退廃する時期は、大覚者や聖者がこの世に誕生する時である。イエス、釈迦牟尼、老子といった大覚者と聖人は、人類にとって偉大な教育者だった。彼らの言葉が文明を創りあげ、古代文明の基礎を築いた。彼らが説いた価値観、そして道徳を向上させる道は、人々に健全で超越した精神を養わせた。健全な精神を持った人間は、健全な社会を保つために不可欠だ。教育の目的は、よい人格を養うことである。

東洋でも西洋でも、数千年にわたって行われていた古典的な教育には、神が人間に与えた文化が継承されている。その中には貴重な経験や資料が保存されていた。古典的な教育では、人間の教育の良し悪しを見る時、才能と人格の両方が判断基準だった。伝統的な教育に回帰し、古典的な教育法を保持し、研究し、学ぶことは、人類にとって貴重な財産となるだろう。

高い道徳を備えた人々は自分を律することができる。道徳的で高貴な人間は神の恵みを受け、勤勉さと智慧により、物質的な豊かさと精神的な満足を得られる。さらに、高い道徳を備えた人々の社会は繁栄し、何世代も続く。これは大覚者や聖人、つまり人類の偉大な教師たちの教えであり、今日の人間が伝統へ回帰する方法である。

【参考記事】
「悪魔が世界を統治している」 第十二章:教育の破壊(下)
結論:伝統的な教育への回帰