【法輪功迫害】世界人権デー 各国に広がる迫害停止の訴えと日本からの証言と声援

人権

12月10日の「世界人権デー」に際し、世界各地で中国共産党(中共)による深刻な人権侵害に対する懸念が高まっており、特に、26年にわたり続く法輪功学習者への残虐な迫害は、国際社会が見過ごせない重大な問題として注目を集めている。世界各地で市民団体や法輪功学習者が集会を開き、中共に対して迫害停止を求める声を上げた。そしてその声は、ここ日本でも確実に広がっている。

⚖️ 中国で続く深刻な人権侵害

中国では、異議を唱える市民や宗教団体、人権派弁護士が次々と拘束され、失踪し、資格を剝奪されるなど、抑圧が強まっている。象徴的なのが、かつて中国司法部(省)や官製メディアから「世界でもっとも勇敢な弁護士の一人」に選ばれたこともある人権派弁護士・高智晟氏の失踪だ。高氏は、過去3度にわたり、中国の指導者に「法輪功への弾圧をやめるよう求める公開書簡」を送付したため、2006年に「国家政権転覆扇動罪」で懲役3年、執行猶予5年の有罪判決を受けた。この懲役判決は不当に科されたものであり、刑務所での拘禁に加えて、生命の危険に及ぶ迫害を何度も受けている。彼の消息は8年以上途絶えたままであり、中共当局は一切の説明をしていない。

ロサンゼルスでは民間団体が世界人権デーに合わせて集会を開き、「世界人権デーにあたり、中共の人権侵害を非難し、その責任を問う。政治犯を釈放し、高智晟氏を解放せよ」と声を上げ、国際社会に行動を促した。

法輪功学習者を弁護した中国の人権弁護士・高智晟氏 依然として消息不明

 

📢 日本からの声:法輪功への迫害停止を求める集会

日本でも法輪功学習者が集会を開き、中共による迫害の即時停止を訴えた。12月9日愛知県名古屋市で開催された法輪功迫害証言集会では、日本在住の学習者9人が登壇し、中国で受けた拷問や不当拘禁の体験を涙ながらに語った。

法輪功学習者 李欣欣さん
「2000年、叔母は不当に1年間の強制労働教養処分を受け、その後、さらに不当に5年の刑を言い渡されました。服役中に暴行と迫害を受け、2021年8月6日に無念のうちにこの世を去りました」

法輪功学習者 龔金均さん
龔さんの母親は2024年9月に中共によって不当に拘束され、現在も刑務所で迫害を受けている。先週、龔さんの兄が面会に行った際、母親の容貌はもはやほとんど見分けがつかないほどだったと言う。
「母の上の前歯はすでに抜け落ち、収監からわずか2か月で精神状態は急激に悪化しています。面会の前には『敏感な話題』を口にしないように繰り返し警告され、守らなければ面会を許可しないと告げられていました」

証言者らは国際社会に向けて、次のように呼びかけている。
• 法輪功迫害は今も続いている。
• これは中国国内だけの問題ではなく、世界が向き合うべき人権問題である。
• 各国が協力し、中共に圧力をかけてほしい。

そして、その声は、日本の政治家にも届いている。市議会議員や元国会議員も、ビデオメッセージを寄せ、権力に屈せず迫害に立ち向かう法輪功学習者への支持を表明した。

元衆議院議員 中津川ひろさと氏
25年以上にわたり、中共による生体臓器収奪の問題を追及してきた中津川氏は、米国下院が可決した「法輪功保護法案」に触れ、「日本でも同様の制裁法が必要だ」と強調した。

逗子市議会議員 丸山治章氏
「家族を奪われた人々が日本にも今ここに存在している。見て見ぬふりはできない」と語り、「今回、勇気をもって証言台に立った人々の声は同じ苦難の中にいる人々を必ず励まし、日本国内および世界全体でより広範な支持を生み出すはずだ」と述べた。
最後に、人権を尊重する国家としての日本もまた、この問題にいかに向き合い対応するのか、厳しく問われていると締めくくった。

 

🌍 国際フォーラムでも中共の迫害を非難

12月9〜10日に開催された国際オンラインフォーラムでは、医師、法学者、人権団体が登壇し、中共による臓器収奪や拷問の実態を告発した。イギリス議会の議員ジム・シャノン氏は、「法輪功学習者は今も恣意的な逮捕や拷問に直面している」と指摘した。
法輪功迫害追跡国際組織の汪志遠会長は、「中共は罪のない人々を殺害しているだけでなく、人間の医療倫理と道徳の根幹を踏みにじっている。私たちは今後も、これらの犯罪を追跡し、記録し、明らかにしていく」と述べ、最終的な歴史の審判は必ず下されると強調した。
また同氏は、過去の歴史においてナチスの強制収容所での残虐行為に直面した際、世界の沈黙が悲劇を深めたことに触れ、「私たちは同じ沈黙を二度と繰り返してはならない。追査国際は、国連およびヨーロッパ各国政府に対し、独立した国際調査の即時開始を求める」と訴えた。

※法輪功とは
法輪功は1992年に中国で広まった気功で、健康改善と道徳心の向上に顕著な効果があるとして、当時の中国政府も推奨していた。ところが、爆発的な人気に嫉妬した中共トップの江沢民が1999年に弾圧を開始。以来、学習者は不法逮捕、拷問、強制労働、性的暴行、集団レイプそして挙句には、生体臓器狩りなど、想像を絶する迫害を受け続けている。

 

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