中国で最も恐ろしい強制収容所、これまで生きて帰ってきた者はいない

人権
蘇家屯区の強制収容所を独自に調査するよう国連に要請し、法輪功学習者はジュネーブでパレードした。(明慧ネットより)

中国から逃亡したある独立系ジャーナリストは2006年、中国共産党が遼寧省瀋陽市蘇家屯区(そかとんく)に法輪功学習者の秘密強制収容所を持ち、2001年、そこには6000人の法輪功学習者が収監されていたことを海外メディアに明らかにした。これらの法輪功学習者の臓器は臓器移植のために強制的に摘出され、残った遺体がボイラー室を改装した焼却炉に投げ込まれて証拠隠滅されていた。今まで、その強制収容所から生きて帰った者は一人もいないという。

ある証人は次のように述べた。「偶然の機会で、私は蘇家屯区に秘密強制収容所があることを知った。その中には中国東北地方、および全国各地から移送された6000人以上の法輪功学習者が収監されている。これら6000人以上の法輪功学習者は、蘇家屯区にあるこのいわゆる刑務所に密かに収監されているが、外部には刑務所だとは言っていない。この刑務所の中では、臓器売買が非常に盛んに行われている」

この匿名希望の証人によると、瀋陽市は近年、国内外にわたる人体臓器売買と移植の拠点となっており、臓器の多くは法輪功学習者から来ているという。この秘密強制収容所には「死体焼却炉」が設置されており、医師も大量にいる。

「私は蘇家屯区のことを知ってから、ずっと瀋陽にいた。やっと蘇家屯にあるこの強制収容所で働いているスタッフを見つけた。そこで臓器移植をしていた主要な執刀医(しっとうい)をも含む。臓器摘出は本当のことであると本人たちから直接確認が取れた」

2006年3月31日、中国共産党瀋陽軍区(現在の北部戦区)兵站部の元軍医は、吉林省にはコードネーム「672-S」と呼ばれる法輪功学習者の秘密強制収容所が存在することを証言した。この元軍医はまた、この強制収容所には12万人以上が収容されており、中国最大の強制収容所であることを明らかにした。それに、今回暴露された蘇家屯の強制収容所は、全国にある同様の強制収容所36ヵ所のうちの1ヵ所に過ぎない。収監者の大規模な移動が必要な場合、中国軍は閉鎖された鉄道貨車で輸送し、列車が通過する駅には厳重な警備が施されていた。

また、カナダの元国会議員で国務次官補だった故デービッド・キルガー氏が生前、著名な国際人権弁護士デービッド・マタス氏とともに行った独立調査でも、法輪功学習者の強制臓器摘出が紛れない事実であることが確認されている。

2006年5月8日、故デービッド・キルガー氏とデービッド・マタス氏は国際人権団体の依頼を受け、独立調査団を設立し、法輪功学習者を対象とした臓器収奪・闇売買に関する告発を調査し始めた。中国への渡航ビザを拒否されたものの、直接証拠を入手することができた。二人は報告書2回と書籍『中国臓器狩り』を発表した。マタス氏は今も調査を続けている(報告書の改訂版は www.david-kilgour.comから18ヶ国語でお読みいただけます)。

二人が主な結論を次のように出した。「本人の意に反して法輪功学習者から今も大規模な臓器収奪が行われている。腎臓、肝臓、角膜、心臓を含む重要な臓器が意に反して収奪され高額で売られる。時には、自国での自主的な臓器提供を長期間待つ国外の者に対して売られている」

故キルガー氏は、「私は10年間検察官だったので、有効な証拠を得る方法を知っている。中国の病院や刑務所に電話をかけて、法輪功学習者の臓器があるかどうか聞いてもらったところ、中国国内の約50の施設の人が『ある』と答えた」と述べた。

マタス氏は、「告発は真実だ。調査結果で、法輪功への迫害が2000年に始まってから今日に至るまで、発生した場所は中国全土に広がっていることが分かった。告発の内容と私たちの発見は驚くべきものであった。私たちにとって、これはこの地球上で見たことのない邪悪なものだ」と述べた。

【引用記事】看中国(2023年2月10日)
【関連動画】蘇家屯で臓器狩りに加担した医師(前夫)の妻が証言