法輪功学習者、中国警察に窓から突き落とされ死亡 非人道的な弾圧続く

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法輪功学習者の尹志波さん(右)が警察官らに窓から突き落とされ、死亡した (明慧ネット)

中国の吉林省延吉市で農業機械レンタル会社を経営する尹志波さんが、所持品や法輪功の書籍の没収に抵抗したため警察官らに窓から突き落とされ、死亡した。法輪功情報サイト「明慧ネット」が9月18日付けで報じた。

中国共産党の法輪功への迫害を暴露する資料を配布したとして、通報されたことがきっかけだった。明慧ネットによると、通報をうけた2人の警察官は尹さんの自宅に押し入り暴力を振るったのち、窓から突き落とした。地面に強く叩きつけられ、即死だったという。

現場に居合わせた妻・王秀華さんは夫の悲劇的な死を目の当たりにして気を失った。幼い息子は尹さんの体にしがみつき、目を覚ますよう叫んでいたという。

事件は近隣にも目撃されていたが、警察は証言を無視し、尹さんが誤って落下して死亡との判断を下した。不服申し立てをした家族や親戚は公安部から圧力を受け、兄の尹志豊さんは「土地を没収する」などと脅迫された。

事件は2021年3月16日に発生したが、中国から情報を得るのは容易ではないため、明慧ネットが尹さんの死亡を確認できたのは今年9月に入ってからだった。

法輪功は、1992年李洪志氏によって中国で伝え出された気功で、宗教や政治に関与することはなく、身体の健康と道徳心の向上に顕著な効果があった為、わずか数年の間に1億を超える人々に愛好されるようになった。しかし、江沢民は法輪功の爆発的な人気に強く嫉妬し、1999年7月20日に全面的な弾圧を発動した。以来、何の罪もない法輪功学習者たちとその家族は、想像を絶する迫害を受け、その残虐さは生体臓器狩りにまで及んでいるという。

今世紀最大の人権侵害と言われる、法輪功に対する残虐な迫害23年も続く

過去にも転落による不審死

明慧ネットによると、法輪功学習者が転落死したケースはこれが初めてではない。

2009年、山東省済南市の元フェンシング選手の史玉英さんは、自宅に警察官が押し入った際、4階のアパートの窓から転落死した。警察は史さんの転落について口を閉ざしており、犯罪の可能性も指摘されている。史さんは過去にも数回、中国共産党の法輪功への迫害に関する情報を流したとして逮捕されたことがある。

2001年には、湖南省の男性が9階から転落死した。不当に自宅のドアをこじ開けようと試みる警察官から逃れようとしている際、待ち構えていた他の警官に行く手を阻まれ、バランスを崩し地面に落下したという。頭部を損傷し、一面血だまりとなった。警察は家族に「共産党本部の指示だ。法輪功学習者はどのように死んでも責任を取らない」と言い放ったという。

【引用記事】大紀元 https://www.epochtimes.jp/2022/10/120895.html