中国人権派弁護士、行方不明になって5年 妻「手掛かりがない」

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「中国の良心」と呼ばれる人権派弁護士・高智晟氏(55)は2017年8月に自宅軟禁中に失踪したまま、今年8月で5年が経った。米国に亡命し、夫の救出活動を続けている高氏の妻、耿和さんが11日に大紀元の電話取材に応じたので、それについて紹介する。

 

中国国内の友人たちが捜索に協力しているが、高氏の消息をつかめていないという。

中国の親族が雇った代理人弁護士は公安局や司法局など関係当局に情報を請求したが、対応してもらえない。

耿さんによると、当局による迫害は親族にも及んでいる。耿さんが09年に2人の子どもと渡米した後、中国当局は親族全員の身分証明書を取り上げたという。

耿さんによると、重病を患った義兄は、身分証明書がないため治療を受けられず、飛び降り自殺した。長い間公安当局から嫌がらせを受けていた高氏の実妹は20年5月に川に身を投げて亡くなった。

耿さんは「夫の安否は今もわかっていないし、当局の嫌がらせを受ける親族を助けることもできない。日々不安と罪悪感、そして耐え難い苦痛に苛まれている」と苦しい胸の内を吐露した。

耿さんはすでに半年以上、国内の親族と連絡をとっていない。

現在、長女とともに米議会の公聴会、国際人権団体など各種イベントに出席し、高弁護士の救出への支援を呼びかけている。

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かつて中国司法当局に「全国弁護士トップ10」に選ばれた高氏は、当局の迫害を受ける法輪功の学習者、信仰団体、キリスト教徒、強制立ち退きさせられた住民の弁護を引き受けていた。2005年、北京司法局はその法律事務所を閉鎖して弁護士資格をはく奪した。2006年8月に逮捕されて、国家政権転覆罪で懲役3年・執行猶予5年の有罪判決を受けた。

執行猶予期間中、警官が自宅に住み着くなど様々な圧力を受けた。2009年、妻の耿さんと子どもらは第三国経由で米国に亡命した。翌年に収監された高氏は2014年8月出所したが、公安当局による監視は続いた。2016年に書き上げた手記『2017年、起来中国(2017年、中国立ち上がれ)』は秘密逮捕の経緯や、獄中で受けた拷問などを記録し、中国共産党政権の崩壊を予測した。2017年8月、自宅軟禁中に再び行方不明になった。

高弁護士は2008年ノーベル平和賞の候補者にノミネートされた。

【引用元】https://www.epochtimes.jp/2022/08/114072.html