上海の都市封鎖 居住区に電気鉄条網 民家が監獄になった?

時事

中共の極端な感染症対策(ゼロコロナ)を強いられて、中国の民衆は自由を奪われ、人としての尊厳と最も基本的な権利すらもほとんど消滅しているようだ。4月28日、90歳を超えたある老婦人は娘との最後の対面を果たせず、娘は亡くなった。ある夫婦は、当局に子供の粉ミルクを恵んでほしいと訴えた。ある 居住区には電気鉄条網が張られ、民家が監獄になったようだ。

 

上海市民
「90歳を超えた老婦人の娘が亡くなった。最後に娘に一目会いたいと思っているが、どこもかしこも検問だらけで通してもらえず、最後の対面をさせてもらえない」「今入口に到着したが拒否された。私たちを入れてくれない。わざと行っている」「これが今の社会だ。血も涙もない。みんな見てくれ」

PCR検査で再び陽性となった上海の金盛居住区38号棟の住民は26号棟に隔離され、ドアが鉄の鎖で外から封じられた。彼らは一斉に抗議したが、当局からは無視されているもよう。

彼らの中には鎖で封じられた入口を激しく揺らして、ため込んでいた怒りをあらわにした人もいた。ある居住区には電気鉄条網が敷設され、民衆が当局に対し、民家が監獄になってしまったと訴えている。

上海市民
「拘置所にすら電気鉄条網などついていない場所があるのに、ここに電気鉄条網を付けるというのか。私たちの中に危険人物がいるか?実際にはあなた方のような外にいる人のなかに危険な人物がいるのだ。私たちの(建物の)中はすべてきれいだ」「あなたたちは自分の力をこんなことに使うより、私たちに食べ物を少し用意してくれる方がいいはずだ。私たちを助けてくれ」「あなたたちは今、私たちをこのなかに囲って何がしたいのか」

民主活動家の盛雪氏はツイッターに「暴政のもとでの偽りの平和は戦争よりも狂気だ。ウクライナの人たちはまだ自由に反抗することができる」「電気の通る鉄条網を見て反抗もせず、集団で火葬されるのを待っているのか?」と投稿している。

4月28日、政府から派遣されたとみられるスタッフ数人が民家に押し入ってワクチン接種を強要し、さらにこれは自由意志による接種だと言い放った。

中国の民衆
「あなたは私たちに接種を強制するのか?」

スタッフ
「自由意志による接種だ」

中国の民衆
「自由意志による接種で、あなたはここに押しかけてきて入口を塞ぐのか」

 

民主活動家の界立建氏は動画を転載し、「共産党員はこんなにも恥知らずで下劣だ。共産匪賊が自由意志で選択するのだと強制している」と述べている。

極端な都市封鎖下に置かれた民衆は、移動の自由を制限されているだけでなく、声を上げることも禁じられている。官製メディア「中央電視台」の元キャスターでジャーナリストの王志安氏はツイッターに「東北地方は上海よりももっと悲惨だ。ただ声を上げていないだけだ」と明かしている。

中共の極端な感染症対策は今も続いており、民衆の抗議が後を絶たないという。

【引用記事】NTDジャパン https://www.ntdtv.jp/2022/05/56471/

 

ゼロコロナの危害が分かっても転換できず

中国共産党の上層部は、ゼロコロナ政策について「秋開催予定の第20回党大会まで方針を変更しない」と非公開の会合で表明したという。在中国の欧州連合商工会議所(EUCC)のイエルク・ブトケ(Joerg Wuttke)会長は4月28日、ドイツメディア「NZZ」のインタビューで明かした。

ブトケ氏は中国共産党の経済や貿易に関する非公開会議で、「非常に情報通でトップレベルの政治家」に会ったという。

「彼らは、ゼロコロナが経済にとってどういう意味を持つのかを知っている。ただ、今は政策転換できないだけだ」「ゼロコロナ政策も、プーチン氏との友情も、3期目の続投を確実にしたい習近平・国家主席にとっては、ここに来て方針を変えるわけにはいかない」とブトケ氏は指摘した。

ブトケ氏が会長を務める在中国の欧州企業で構成されるEUCCも4月、中国の胡春華・副首相に書簡を送付し、「北京は方針転換すべき」と求めた。書簡の中で、在中国の欧州企業の苦境を訴え、大規模PCR検査や隔離といった旧来の方法ではオミクロン株に対応できないと指摘した。しかし、「聞く耳を持たなかった」という。

ゼロコロナ対策は幹部らを追い込んだ
当局が掲げた5.5%の経済成長目標について、ブトケ氏は「実際には4%、あるいはそれ以下だろう」と予測し、「今年の中国経済は出だしは良かったが、3月28日の上海の感染者確認で全てが崩れた」と指摘した。

当局のゼロコロナ政策により、4月の最初の3週間で上海の貨物量は前年同期比81%激減した。隣の江蘇省の貨物量も30%減、全国範囲では15%減となった。

一部の江蘇省の自動車メーカーは下請け会社からの部品調達が間に合わず、また、品物が封鎖区域を通れないため、生産中止せざるを得ない企業もある。

ブトケ氏はさらに、当局のゼロコロナへのこだわりが多くの幹部を追い込んでいると指摘した。
「彼らは経済などよりも、自分の管轄地域で感染者が発見され責任を取らされるほうが怖い」

【引用記事】大紀元 https://www.epochtimes.jp/2022/05/105347.html