中国問題に関する米連邦議会・行政府委員会(CECC)は、深刻な人権弾圧を行う中共による五輪の開催に抗議し、2021年12月2日に ”OlympicPrisoner”プロジェクトを立ち上げ、北京冬季五輪開幕まで毎日、中共によって投獄されている無実の受刑者をツイッターで紹介している。12月27日には法輪功学習者・鄧翠萍さんを取り上げた。
これまでに当プロジェクトでは、2020年に武漢入りして感染状況を伝えた市民ジャーナリストの張展さん、六四天安門事件などの人権弾圧を記録するウェブサイト「六四天網」を開設した黄琦さん、香港メディア「蘋果日報」の創始者ジミー・ライさんなどを取り上げた。
CECCは、雲南省玉渓市の元小学校教師である鄧さんの写真と共に「法輪功学習者の鄧翠萍さんは、法輪功迫害の真相資料を配布した罪で6年の懲役を言い渡された」とツイートした。
鄧さんは、1997年から法輪功を実践(修煉)している。法輪功は1992年李洪志氏によって中国で伝え出された気功で、身体の健康と道徳心の向上に顕著な効果があったため、わずか数年の間に1億を超える人々に愛好されるようになった。しかし1999年、当時の国家主席・江沢民は法輪功の爆発的な人気に強く嫉妬し、自分の権力を乱用し中国共産党を利用して、法輪功への弾圧を発動した。
鄧さんはこの22年の間、複数回にわたり拘束され、現在は雲南省の第二女子刑務所に不法に収容されている。鄧さんの娘は米フロリダ州に在住しており、2021年8 月30日、米国のルビオ上院議員は、ブリンケン国務長官に書簡を送り、国務省に鄧翠萍さんの救出を要請した。 国務省は、鄧さんの家族の代理として中共との交渉を検討すると返事をした。
CECCは、「(CECCの)委員長らは、20年以上にわたる法輪功学習者への拷問や恣意的な拘束など恐ろしい虐待をやめるよう呼びかける」と投稿し、中共に法輪功への迫害をやめるよう呼びかけた。
法輪功の情報サイト明慧ネットによると、今年1月から10月までに、少くとも101人の学習者が迫害によって死亡したことが確認された。11月13日、遼寧省の法輪功学習者の李振東さんは、瀋陽の東陵刑務所で迫害され死亡した。 同11月、武漢女子刑務所に収容された胡漢姣さんは入所して13日目に死亡した。中共による法輪功への迫害は現在も続いている。