仏テレビは2月末、「アグレッシブな中国」と題する調査報告を放送した。欧米が新型コロナの感染に悩まされている間、中国共産党は欧米の資本と高官を誘惑し専制的な政策を支持させ、中国での大規模な人権迫害と人権犯罪を黙視させるように誘導した。中国共産党の真の目的は、「資本主義の養分」で社会主義を巨大化させることだという。
看中国(2021年3月5日)によると、仏テレビチャンネル「フランス2」は2月末、「アグレッシブな中国」と題する調査報告を放送した。同報告では、中国共産党は如何に、フランス高官が抱く悠久な歴史を持つ中国の伝統文化への敬慕を通して彼らを腐食し、孔子学院などの機関を利用して「偽・悪・闘」という党文化を広め、国際舞台で戦狼外交を展開し欧米諸国の利益に侵害したかを明らかにした。
同報告は中国に起源を持つ新型コロナウイルス(中共ウイルス、SARS-CoV-2)がパンデミック化した2020年の状況をレビューした。当時、欧米が感染情況に悩まされていた間、中国共産党は権力や嘘、利益を駆使し、欧米の資本と高官を誘惑し専制的な政策を支持させ、道徳原則を堕落させ、中国で信仰を持つ人々に対する中国による大規模な人権迫害と人権犯罪を黙視させるように誘導した。中国共産党の真の目的は、「資本主義の養分」で社会主義を巨大化させることである。
また、同報告はフランスのジャン=ピエール・ラファラン元首相に言及した。数千年もの歴史がある中国文化に憧れていたラファラン氏は、中国と中国共産党を区別できない状況下で、何千ものフランス企業を中国に派遣させた。フランスのためになるどころか、かえってフランス企業の技術と知的財産を盗む機会を中国共産党に与え、フランス経済基盤の破壊につながった。
さらに、ラファラン氏はフランス語の中国公式テレビ番組で中国共産党を支持すると表明していたが、自分の行為が中国共産党の毒素を広め、ひいては欧米社会のルールに基づいた国際秩序を転覆しようとする中国共産党を助長していたことには気づいていなかった。
2019年に同氏は北京から「友好勲章」を受賞した。「友好勲章」とは、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領、キューバのフィデル・カストロ議長など、北京と非常に関係の深い一握りの人物にしか授与されないのである。
しかし、中国共産党に陥れられたフランスの政治家はラファラン氏だけではない、ジャン=ルイ・ボルロー元大臣やジャン・マリー・ル・グエン元大臣はファーウェイのフランス子会社の取締役を務めている。これらの要人のおかげで、フランス政府は勧誘や圧力に負けて各政府階級の扉をファーウェイにオープンにしなければならなかった。
同報告によると、フランス情報機関が2018年に書いた6ページに及ぶ秘密文書で、中国共産党がフランスのハイテク技術を盗んでいると摘発した。「中国共産党の研究者はいずれも自主的に、あるいは圧力を受け、他国の科学技術情報を盗むことを中国共産党に承諾していた。フランスの防衛、通信、海洋生物学の研究センターがあるブルターニュ地域圏、特にフランス海洋開発研究所(IFREMER)は、中国共産党の主要な標的となっている。中国共産党は同所の科学成果を盗んで、将来の南シナ海開発に備えようとしている」
同報告はまた、中国共産党の対外プロパガンダ運動の一つである孔子学院にも言及した。フランスの人権団体によると、孔子学院がフランスの教育部門に干渉しており、ブリュッセルの孔子学院はEU当局の北京事務所のスタッフ募集を支援する拠点となっている。
同報告はフランスの情報機関だけでなく、EU内部でも中国共産党と密接な関係にある人々を監視し調査していると明らかにした。