トランプ大統領「最前線」復帰後に取り組んだ3つのこと

人権

中共ウイルスに感染して3日間入院し、復帰したトランプ氏が中共に対してさらに厳しい措置を取るのかどうか議論が広がっている。今回は、新型コロナ感染拡大に関する責任追及で、米裁判官が米国立アレルギー・感染症研究所のファウチ所長と中共やWHO間の通信記録の収集を命じたこと、日米豪印によるインド太平洋地域4カ国安全保障対話のための会談などについて概説。

トランプ氏は「最前線」に復帰、すぐ取り組んだ行動

NTDジャパン(2020年10月9日)によると、日本時間6日午前、トランプ大統領はホワイトハウスに戻り動画を公開した。トランプ氏は「仕事に戻らなければならず、米国は引き続き主導権を握る。米国大統領としてそうしなければならない。最前線にいて、誰もこのようなことはやらない。リスクや危険があるが大丈夫だ。新型コロナに支配されないでほしい」と強調した。

日本時間7日、ホワイトハウスの医師、ジェシー・ショナウ氏は、トランプ氏は現在症状が出ていないと述べた。中共ウイルスに感染して3日間入院し、復帰したトランプ氏が中共に対してさらに厳しい措置を取るのかどうか議論が広がっている。

先日、トランプ氏が感染確診された直後に、米国政府が新しい移民政策を発表し、共産党員と関連組織のメンバーが米国に移住することを禁止すると紹介した。
これはかなり厳しい措置で、その上で、トランプ政権とその支持者はさらなる厳格な対処をしてくるだろうが、その多くは中共に対するさらなる行動となるだろう。

今回、3つのポイントについて簡単に説明します。

米裁判官、ファウチ氏と中共間の通信記録収集を命じる

まず、中共ウイルスの責任を追及すること。今年、米国での流行との戦いの中で、ホワイトハウスで、感染の進行状況について、頻繁に説明する専門家、国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)のアンソニー・ファウチ所長について、米国の保守派組織「Judicial Watch(司法監視)」は10月1日、次のことを発表した。米国連邦地方裁判所のダブニー・ラングホーン・フリードリヒ裁判官が9月22日、米国保健省に、世界保健機関(WHO)、中国政府および国立アレルギー・感染症研究所のファウチ所長とクリフォード・レーン副所長によるウイルスに関連する全ての通信記録およびその他の記録の収集提出を10月21日に開始するよう命じたという。
この裁判所命令は、デイリー・コーラー財団に代わって「司法監視」がワシントン D.C.の連邦地方裁判所に提訴した訴訟に基づくものである。
その理由は、デイリー・コーラー財団が今年4月1日、米保健省に対し、今年1月1日から4月1日までの中共ウイルスに関する WHOとファウチ氏とその助手との間の全ての通信記録および同期間中に2人が中共政府や WHO 関係者との間の全ての通信の記録を求める情報公開の要請を行ったことにある。米保健省は、今年の選挙後の11月30日から関連記録の収集を開始することにしたが、最も早い要請からすでに8カ月も遅れている。合計約4,200件の通信記録内容が含まれているため、収集は少なくとも2022年まで続くとしている。デイリー・コーラー財団は総選挙前にこの作業が進められることを望んでいるため、司法監視に訴訟を起こすよう依頼し、米国連邦裁判官は保健省の提案より1か月前倒しの10月21日に開始することを決定した。

国立アレルギー・感染症研究所は、米国国立衛生研究所の27の機関の内の一つでこの流行病は感染症であるため、ファウチ所長が率いる研究所は頭角を現し、彼と研究所がよく知られるようになった。

今年の前半では毎日行われるホワイトハウスでの感染情報説明で、一緒に登場したファウチ氏はトランプ氏と反対の意見を持つことが多くあった。たとえば、彼はcovid-19ウイルスを中国ウイルスと呼びたくないことを認めており、中共ウイルスと呼ぶこともないだろう。トランプ氏が米国の外科用マスク不足はフェイクニュースだと意見した際、ファウチ氏は「記者は事実の捏造はしていない」と反論し、トランプ氏が中共は感染発生数ヶ月前にアメリカに知らせるべきだったと指摘した時もファウチ氏は「中国もおそらく当時は伝染病のことを知らなかったのではないか」と弁明した。ファウチ氏はトランプ氏の論点を覆したり、トランプ氏に対して発言をもっと慎重にすべきだと突きつけている。

ファウチ氏にとってさらに物議を醸しているのは、彼が所長を務める国立アレルギー・感染症研究所が中共の武漢ウイルス研究所に資金を提供し、コウモリコロナウイルスの機能獲得研究を行っていたことだ。第1弾は2014年から始まり5年間で、総額370万ドル(約3億9215万円)の投資をし、2019年にはさらに米政府から370万ドル(約3億9215万円)を受け取り、6年間プロジェクトを支援し続けることになっている。

ファウチ氏の発言と資金の流れをめぐる論争を受けて、米国の一部の保守派団体は流行の真相究明のために、「情報自由法」を利用して通信の記録を要求することになった。これはトランプ氏がホワイトハウスへ復帰後のアメリカの保守派グループによる疫病の責任追及の行動の一部だが、これはトランプ政権には直接関連していない。

ちなみに米国疾病対策センターの新たな発生予防ガイドラインでは中共ウイルスが密閉空間の中で2メートル以上の距離を介して感染することが正式に確認された。

疫病の説明責任に加えて、2番目のポイントは、トランプ政権が軍事的に中共にさらなる圧力をかける可能性があることだ。

日米豪印で「新NATO」結成か?

ポンペオ米国務長官は10月6日、東京で茂木敏充外務大臣、マリーズ・ペイン豪外務大臣、スブラマニャム・ジャイシャンカル印外務大臣と、インド太平洋地域
4カ国安全保障対話のために会談した。会議後の具体的な声明の発表はなかったが、この会議は中共全体主義の抑制を検討するものと見られている。
報道されているように米国はかつて旧ソ連を制御するために設立した「NATO」
のように、インド太平洋地域版「NATO」を構築する際、これらの同盟国は不可欠となる。

米国の軍事同盟の組み立てが着々と進むのに対して、中共側の実質的動きはなく、トランプ氏の確診後、共産党の軍事プロパガンダ機関は少なくとも5つの軍事報道を発表し、その多くはミサイルを担当するロケット軍のもので、関連する報道写真には「我々はいつでも備ができている」とまで書かれていた。

しかし、軍事評論家の沈舟氏によると、中共は実践経験不足により、実際の戦争での実力発揮は難しいと分析した。中共は内部政治闘争の中で、現当局にとって脅威となる将官を何人も粛清してきたが、当局は軍部に自信が無く、クーデターを懸念しており、今年の北戴河会議では軍隊の「忠誠」が常に強調された。もし戦争が勃発したら、軍隊の銃は外ではなく、内に向けられるかもしれない。こうした懸念から中共はあえて戦争を起こさないだろう。
一方、米軍は近代戦争に強い技術力と豊富な経験を持ち、近年多くの大規模な戦争をしてきた。従ってアメリカは戦争を恐れていない。そのため感染後、ホワイトハウスに戻ってきたトランプ氏が軍事面でさらに中共に圧力をかけるのかが気になるところだ。

共和党バレット指名承認を推進 大統領選挙前に完了?

第三にトランプ氏がホワイトハウスに戻り、行う可能性があるもう一つの重要なことは、新たに指名された保守派のバレット判事を選挙前に、予定通り最高裁判事に登用させることだ。続きは動画で・・・