チェコの台湾公式訪問の波及ー中国に”No!”をつきつけた

時事

チェコのビストルチル上院議長は、約90人の訪問団を率いて8月30日に台湾に到着した。これを受けて、中国外務省は「チェコは高い代償を払うことになる」と恫喝した。スロバキアのチャプトヴァー大統領は加盟国やその代表に対する威嚇は双方のパートナーシップと矛盾すると中国を批判し、「チェコを支持する」とツイートした。

チェコ上院議長の台湾訪問に対する中国の猛反発

チェコのミロシュ・ビストルチル上院議長は、約90人の訪問団を率いて8月30日に台湾に到着した。これを受けて、中国外務省の趙立堅報道官は「チェコは高い代償を払うことになる」と恫喝した。また中国の王毅外相は翌31日「チェコはレッドラインを越えた」として、訪問先のドイツでメディアに対し、台湾は領土の一部であるとする中国の姿勢を強調し強く反発した。

台湾を巡り、チェコと結束する各国

スロバキアのズザナ・チャプトヴァー大統領は現地時間1日、ツイッターを更新し、欧州の国家元首として初めて、ビストルチル議長への中国の威嚇は「受け入れられない」とする立場を示した。欧州連合(EU)と中国の関係は対話と相互の尊重を基礎としており、加盟国やその代表に対する威嚇は双方のパートナーシップと矛盾すると王氏を批判し、「スロバキアはチェコを支持する」とツイートした。

ドイツやフランスは、香港や新彊ウイグル自治区の人権問題に強い懸念を示した。ドイツのハイコ・マース外務大臣も、王氏との面会終了後、EUは外国のパートナーを尊重するが、相手側からも尊重されることを望むとして中国を非難し、チェコを支持する立場を表明した。

【参考資料】
・テレ東ニュース「台湾「公式訪問」!中国に”No!” …チェコ「本気」のワケは?
(後編)」(2020年9月4日)
・フォーカス台湾「訪台中のチェコ上院議長を中国がどう喝 スロバキア大統領が批判ツイート」(2020年9月2日)