ここ数年、中国共産党(中共)はアメリカ国内で全面的かつ戦略的な弾圧キャンペーンを展開し、法輪功や神韻芸術団への攻撃をエスカレートさせてきた。
越境弾圧がエスカレートした起点は、2022年、習近平が「海外の法輪功学習者に対する抑圧が不十分」と不満を示し、関係幹部に弾圧強化を命じたことが発端とされている。内部告発者によれば、標的となったのは以下の団体である:
- 神韻芸術団(失われた正統な中国伝統文化を舞台芸術を通して復興を目指す芸術団体)
- エポックタイムズ(大紀元)
- NTD(新唐人テレビ)
これらの団体は、西側メディアやSNSを通じた中傷、法的嫌がらせ、サイバー攻撃、さらには殺害予告まで、あらゆる手段で攻撃を受けている。
法輪功は、1992年に中国で伝え出された気功で、身体の健康と道徳心の向上に顕著な効果があったため、わずか数年の間に1億を超える人々に愛好されるようになった。ところが、当時の国家主席・江沢民(2022年11月30日に死去)は法輪功の爆発的な人気に強く嫉妬し、中国共産党を利用して、1999年7月20日に法輪功に対する弾圧を発動した。以来、法輪功学習者は不法逮捕や拷問、強制労働、性的虐待や集団レイプなど、更には「生体臓器狩り」にまで及ぶ残虐な迫害を受けている。
中共工作員による絶え間ない嫌がらせ行為、法輪功や神韻に対する攻撃は、今やアメリカにも進出している。
中共による法輪功に対する米国での越境弾圧の数々
🔸 情報操作と司法制度の悪用
2023年以降、中共内部告発者の証言により、以下の手口が明るみに出された:
- 情報洗浄:信頼できる情報源を装い、中共の意図を拡散。
- 法的攻撃:米国の司法制度を利用し、神韻芸術団などを標的に。
- サイバー攻撃:国家安全部傘下のハッカー集団「ソルト・タイフーン」が米通信網や高官を標的に攻撃。
🔸 メディアとSNSの悪用
📰 メディア攻撃
2024年8月以降、NYタイムズなどが反法輪功報道を大量に掲載。根拠の乏しい証言や虚偽の医療拒否主張などを報道。 ➡ 神韻関係者800人が抗議署名と記者会見を実施。
🌐 SNS操作
数千の偽アカウントがX(旧Twitter)やYouTubeで反法輪功情報を発信。特定YouTuberが逮捕される事例も存在。 ➡ 内部告発者:「中共の駒として利用されている」との警告。
🔸 法的圧力と裁判の濫用
近年、中国と長く関係のある男性が、神韻キャンパス(ニューヨーク州オレンジ郡)に対して複数の不当な環境訴訟を提起していたが、直近の2024年9月の訴訟も含めて、連邦裁判所がいずれも棄却した。
同年7月には、中国系米国人のジョン・チェンとリン・フェンが、中共の代理人としてIRS(日本の国税庁に相当)の捜査官に賄賂を渡し、神韻への虚偽の捜査を働きかけたことを認めている。2人は法輪功コミュニティに張り込み、訴訟による妨害を試みていたと供述している。
2024年11月以降には、神韻に対しさらに2件の訴訟が提起された。原告はいずれも元団員、NYタイムズに批判的な主張を提供した者と同一人物で中国当局との関係が指摘される者も含まれており、訴状の内容はNYタイムズの記事と酷似していた。
🔸 殺害・爆破予告のエスカレート
過去数年にわたり、神韻や法輪功を支持する米国議員らが、数十件に及ぶ殺害・爆破予告の標的となっている。
中には台湾法務部の公式アドレスを偽装した脅迫メールもあり、メールは実際に同部のサーバー経由で処理されていた。専門家は、個人の犯行であればこれほど高度な偽装は不要だと指摘している。
脅迫は次第に残虐性と具体性を増し、2024年1月には「大量の焼夷弾で訓練施設を燃やし、妨害する者は切りつける」とする脅迫メールが神韻に届いた。法輪功支持の議員も攻撃対象に含まれていた。
さらに1週間前には、「議員の自宅や車両に爆弾を仕掛ける」とする脅迫も。FBIと米議会警察が捜査を進めており、メールの送信者には台湾副総統を騙る者も含まれていた。
台湾法務部の調査では、脅迫の一部が中国・西安のファーウェイ研究センター付近から発信されたことが判明している。
2024年4月には、ニューヨーク市内の複数の図書館が法輪功イベントを狙った脅迫を受け、営業を一時中断。全世界脱党支援センターにも同期間に6通の脅迫メールが届き、爆破・銃撃・強姦・児童誘拐など過激な内容が含まれていた。
ニューヨーク市警は、図書館と支援センターに届いた脅迫の送信元IPがいずれも中国であることを確認している。
ニューヨーク市クイーンズ地区フラッシングにあるクイーンズ公共図書館に警察車両が配備された(The Epoch Times)
🔸 抗議活動の動員と買収
中共は近年、外国人に報酬を支払って法輪功への抗議デモを行わせる手法を強化している。2024年5月のニューヨークでの法輪功パレードでは、黒人中心の10人未満の抗議者が出現。ある参加者は警官に「200ドルで雇われた」と証言した。他のデモでも「仕事として参加した」と話す者が確認されている。
法輪功パレードを妨害するために、親中共の個人によって組織された抗議デモ(5月9日Edwin Huang/The Epoch Times)
他にも、朝の法輪功の動作練習中に音楽による侮辱や妨害行為が多数報告されている。 ➡ 目撃者:「前例のない妨害であり、中共の越境弾圧の一環」との見解。
🔹 国際社会の反応
米国務省は2025年2月、「神韻への脅迫行為は到底受け入れられない」との声明を発表。「中国共産党に対して、25年にわたる法輪功弾圧をやめるよう要求する」
さらに、国務省報告書には「複数の国で法輪功学習者および神韻に対する妨害が確認された」と記載。
【引用記事】大紀元(2025年7月5日)