浙江省の医師が、中国当局の新型コロナウィルスによる死者数の偽造ついて証言。中国の信教の自由と人権について配信するオンライン雑誌「Bitter Winter」が報じた。2月中旬頃、中国政府は、新型コロナウィルスによる死者を一人も出さないよう命令し、その命令に従うため、新型コロナウィルスによる死因を別の病気に偽造したという。
<中共ウイルス>浙江省医師、当局の数字操作の方法を暴露
【大紀元 2020年05月04日】
中国当局はこのほど、中共ウイルス(新型コロナウイルス)の入院患者がゼロになったと発表しているが、国際社会からその信憑性を疑問視されている。中国当局の偽造方法ついて、浙江省の医師が証言した。中国の信教の自由と人権について配信するオンライン雑誌「Bitter Winter(ビターウィンター)」が4月27日、報じた。
浙江省の匿名希望の医師によると、温州市は特に感染状況が深刻で、全省の感染者の大半を占めていた。「2月中旬頃、多くの軽症患者は症状が悪化し、深刻になっていた。同時に政府は、新型コロナによる死者を一人も出さないようにと命令した」
病院長は政府の命令に従うため、数字の改ざんを始めた。新型コロナにより死亡した患者の死因に別の病気を記録することにした。
また「重症の感染者数を減らすため、患者を感染症の病室から別の病室に移した後、カルテを書き換えた。病名を新型コロナから重症肺炎に変更すれば、死亡しても政府が発表する数字に含まれない。新型コロナの重症患者数を減らせば、死亡者数も減る。結果的に、中央政府の病院長と地方政府への圧力は高まっている」
また3月16日の政府の報道では、温州市の感染患者の入院者数がゼロとあったが、一部の病院には重病患者がまだ入院している。この情報流出を防ぐため、病院側は医師たちにメディアからの取材、SNSでの仕事の写真公開を禁止にしたほか、患者の家族からの問い合わせにも情報を漏らさないように要求した。
同医師は「政府の発表によると、浙江省はおよそ1200人の感染患者がいるのに対し、死亡者が1人だけになっている。政府や病院による政治上の目標のために作られた数字だ。このような情報操作によって、各国は十分な対策が取れず、世界中にウイルスが蔓延する事態となった」
同医師の所在地区では、新型コロナ患者に接触した医療関係者は政府指定のホテルに2週間隔離され、その後、感染の有無を調べる検査を受ける必要がある。しかし、同医師によると、この検査は最初だけ行われたが、その後中止となった。
「これは医療関係者の感染者数を偽造するための対策だ。医療関係者の感染は所属病院、市、省にとって重大な責任問題になる。検査をしなければ感染者はゼロとなるわけだ。感染していたとしても自宅に帰せば、その地区の感染者数として数えることできる」
同医師によると、ある症状が出た看護師は病院に検査を申請したが拒否された。病院側は検査をしたとしても結果を記録せず、本人にも知らせないと主張した。「このやり方に医療関係者が恐怖を感じた」
中共は数字の偽造のほか、「革命の精神でウイルスに勝つ」と宣伝している。中共ウイルスの治療に関わった医療関係者に、その体験を文章にまとめるよう強制した。
「病院は既に、SNS上でウイルスとの戦いにまつわる体験談を100本以上公開しており、大半が事実ではなく扇情的な内容になっている。政府の指針を実行しているに過ぎない」
ある看護師は、中共ウイルスの蔓延後、家族の支持の下、救助活動に向かうことをきっぱり決心したと体験談で書いた。彼女は「自分自身で書いたものの、あまりに嘘すぎて読むに耐えられなかった。しかし、そのように書くしかなかった」と嘆いたという。