大紀元(2020年11月2日)によると、米国務省は10月28日、中国政府関連団体の米国支部「美国華盛頓中国和平統一促進会(NACPU)」を「外国政府の宣伝組織」に認定するとともに、米中間の地域レベルでの協力促進の合意を破棄すると発表した。
ポンペオ米国務長官は声明の中で、「米国務省が新たに『外国政府の宣伝組織』として認定した同機関は、中国共産党中央統一戦線工作部(中央統戦部・UFWD)が管理する組織である」「中央統戦部は、中国共産党(以下、中共)の支配に対する脅威を排除し、海外でその影響力やプロパガンダを広めることを目的としている。米国で北京の悪意ある影響力を広めようとしている支部機構は他にもある」と述べた。
「今回の行動の目的は、8月に孔子学院を『外交使節団』と認定したのと同様に、これらの組織にタグを付け、彼らの情報源が北京であると明確に示すことである」と同氏は語った。
中共戦線部のウェブサイトの情報によると、今回指定されたNACPUは中国と台湾の平和統一を推進するための組織で、1973年に設立されたという。
米中地方政府関係の促進協定を破棄
長官はさらに、「中央統戦部はNACPUなどの組織を操り、中共のプロパガンダと破壊力を推し進めている、それは明らかにわれわれが求めるコミュニケーションのためのツールではない」と語った。
ポンペオ長官は9月23日に行われた「ウィスコンシン州議会」の演説の中で、米国は中共の2大統戦部組織である「中国和平統一促進会」(China Council for the Promotion of Peaceful Reunification)や「米中友好協会」(U.S.-China Friendship Association)を審査していると公表していた。
また、「中共のいわゆる姉妹都市計画も、中共統戦機構である中国人民対外友好協会によって管理されている」と言及し、「中国の外交官がアメリカの政府幹部に近づいた時、彼らはおそらく協力や友情の精神を持っていないだろう」と注意を促した。
「彼ら(前述の中共統戦機構)は学校、ビジネス協会、地元政治家、メディアや華僑などの公的領域のグループに対して、明らかに影響を与えようとしている」とポンペオ長官は懸念を表明した。
長官はさらに、「中共の影響力とスパイ活動は市レベルに達している」とも指摘すると同時に、「在ニューヨークの中国領事館」を名指しして、「彼らは政治活動に異常に積極的で、ニューヨーク市でのスパイ活動に直接関与している」と警告した。
米国務省は先週にも、中国の報道機関6社を「外国政府の宣伝組織」に追加認定している。同省が中国メディアに対して行ったこのような認定は、これで3回目となる。
新たに認定されたのは、第一財経グローバル、解放日報、新民晩報、中国社会科学出版社、北京週報、経済日報である。