【法輪功迫害】生きている父が火葬へ 「冷凍庫から出された父はまだ生温かかった」ー娘が語る衝撃の最期

人権

1999年7月20日中国の元国家主席江沢民は、法輪功(気功)への迫害を発動した。それから26年が経過した今もなお、法輪功学習者たちは、基本的人権の剥奪、身分・財産の没収にとどまらず、刑務所や労働教養所への不当な拘束、性的虐待、集団レイプ、さらには生きたままの臓器狩りに至るまで想像を絶する残酷な迫害を受け続けている。社会的・肉体的・経済的に極限の苦難を強いられ、命を落とした人々は計り知れない。現在もなお、中国国内では多くの命が危機にさらされている。
国際社会は、中国共産党による法輪功への迫害を強く非難している。

以下、十数年前に起きたこの出来事は、法輪功への迫害の残酷さを今に伝えている。

2008年5月13日、重慶市で法輪功を実践していた江錫清氏(享年66歳)は江津区油溪交番の警官に不当に連行され、その後重慶西山坪強制労働教養所に不当に収容された。2009年1月28日午後10時過ぎ、重慶市西山坪労働教養所は江錫清氏の「死亡」を宣告し、葬儀場へ搬送した。しかし7時間後、家族は衝撃的な事実を発見した。江氏の人中、胸部、腹部、脚はいずれも生温かい状態だった。家族はその場で叫んだ。「父は死んでいない、まだ生きている!」「早く父を助けて!」 家族が人工呼吸を試みようとすると、現場の労働教養所警察により葬儀場冷凍室の扉の外へ強制的に引きずり出され、火葬書類への署名を強要された。

その前日1月27日午後、家族は西山坪労働教養所を訪れ、父・江氏と面会していたが、その時点では江氏の健康状態に異常はなかった。ところが翌28日午後、労働教養所から突然電話があり、午後2時40分頃に「死亡」と告げられた。電話では病院ではなく別の場所へ行くよう指示された。家族は当日夜7時頃に重慶宇訊ホテルに到着し、幾度もの交渉の末、夜10時過ぎに葬儀場へ案内された。

現場には25人がおり、そのうち1人が先頭に立ち冷凍室を開け、他の者は家族の身体検査を開始。長女の江宏氏は真っ先に冷凍室へ駆け込み父を探したが見当たらなかった。その後、誰かが冷凍庫を開けるよう指示し「頭部だけを見ることができる」と告げた。

江宏氏が父の顔に触れると、人中にまだ体温があることに気づき、即座に叫んだ。「父は死んでいない、まだ生きている!」 その場にいた人々は呆然とし、互いに顔を見合わせるばかりで誰も言葉を発しませんでした。

息子の江洪斌氏が駆け寄り、父を載せた鉄板を半分引き出して胸に触れるとやはり温かかった。「父は死んでいない。胸がまだ温かい。7時間以上死亡していて冷凍庫に入れられていたなら体が温かいはずがない。あなたたちも触ってみろ」 そして再び父の人中に体温があることを確認した。
この時になって、現場の者たちは慌て始め、江錫清氏を再び冷凍庫に押し戻して扉を閉めようとしたが、家族数人が力を合わせて父を冷凍庫から引き出し、床に寝かせ泣き叫んだ。「早く父を助けて。まだ生きている!」

四女の江莉氏が父の胸に触れ体温を感じ、すぐ外へ飛び出し110番通報しようとしたが、葬儀場内の私服警官は「無駄だ。公安はすでにここにいる」と発言した。それでも江莉氏は携帯電話で通報し、110番の担当者は事情を聞いた上で「10分以内に到着する」と回答した。

しかし、現場の公安職員は江錫清氏の遺体を再び冷凍庫へ押し込み、家族を担ぎ上げるようにして扉の外へ強制的に追い出した。家族はさらに、江錫清氏の口が開き上の歯がすべて露出、下唇を噛んでいたこと、腹部が柔らかく胃の中に食べ物が入っていないように感じられたこと、ズボンがきちんと履かれておらず前ボタンも留められていなかったこと、靴に泥がびっしり付着していたことに気づいた。家族がカメラで一部の様子を撮影したが、20数名(火葬場職員を含む)により奪われ、その場で破壊された。

教養所側は家族の同意のサインもないまま江氏を火葬した。

その後、江氏の家族は関係部門に何度も申し立てを行い、加害者の厳正な処罰を要求した。しかし重慶市西山坪労働教養所、江津区政法委員会、610弁公室(超法規的な法輪功を迫害する秘密組織)から弾圧と迫害を受けた。関係機関は警察、国保、派出所を使い家宅捜索や脅迫を実施、弁護士には片方の耳が聞こえなくなるまでの暴行を加えて、家族による冤罪の訴えを妨害した。

妻の羅沢会氏は違法かつ秘密裏に懲役8年の判決を下され、長期にわたり逃亡を余儀なくされた。警察は彼女をおびき出すため息子の江洪斌氏を拉致した。
家族全員が甚大な圧力を受け、家庭は崩壊に追い込まれた。

2017年、カナダに亡命した江宏氏はエドモントンでの集会において、父が迫害により命を奪われた真相を明らかにし、国際社会に関心と迫害停止を訴えた。

【引用記事】重慶の66歳の男性、生きたまま火葬場へ

【参考資料】法輪功について