洗脳から解かれた退役女性兵士 中共の「嘘」を暴露 

人権

「私の人生で最も貴重な時間を中国共産党(中共)の捨て駒にされていることに、遅ればせながら気づいた」中国の退役女性軍人Bai Liusuさんは中共への忠誠心に満ちていた自分から、すべての真実を悟り後悔するまでの経験を語った。
2005年に高校卒業後、軍隊に入ったLiusuさんは訓練所を経て、北京のある通信部隊に配属され「中国の通信部隊の中でもトップクラスだった。報酬も良い方だったので、それまでは満足していた」と語った。

◇過酷な行為と不条理
Liusuさんが所属していた通信部隊は軍上層部の通信内容を扱うところで、規律が非常に厳しく閉鎖的だった。兵士になって初めて、この部隊がどれほど腐敗しているかを知ったとのべた。
Liusuさんは「新兵はみんな殴られ、分隊長は強制的に服を脱がせ、お金を出せと脅迫することさえあった」と当時を振り返った。続けて「一部の女性兵士はしばしば指揮官に連れられて強制的にお酒を飲まなければならなかった」と話した。
その上で、「昇進する際にも、良い人脈がある人、政治的検閲を通過した人、『無条件服従』を誓った人だけが恩恵を受ける。 そうでなければ、昇進の際に見えない壁にぶつかる」と暴露した。
Liusuさんは「分隊長は自分の気に入らない新兵を暴行し、侮辱的な行為を強要した。私は分隊長の強要で建物の一階を一人で掃除したこともあった」とし「中国軍がこんなに腐った組織であるとは想像もしていなかった」と明かした。
また「軍隊の実態を目の当たりにして初めて気づいた。 中共はあらゆる手段、方法を駆使して兵士を政権に無条件に服従させようとしている」と付け加えた。

◇服従と洗脳
Bai Liusuさんによると、中国軍は毎週、心理戦、対潜入作戦、対スパイ戦術に関する「洗脳教育」を受けさせる。 彼女は「軍隊では、ほぼ一日中、洗脳教育を受け、またそれについて勉強しなければならなかった」と話した。
続けて「燃えるような愛国心で国家のために戦場に飛び込むように教育される。 そうして中国の『戦争機械』が作られるのだ」と明らかにした。
また「洗脳教育を受けた兵士たちは、中共が『敵』とみなす米国、カナダ、台湾などに対して怒りを覚えるようになっていく」とし「中共の洗脳教育が成功していくのだ」と伝えた。

◇真実と向き合い、一晩中泣く
軍隊の不条理と腐敗に耐えられず、2007年Bai Liusuさんは服役2年で退役を決意した。
その後、新しい職場に就職し、結婚して子供を産むなど、普通の生活を送っていた。妊娠34週になったとき、Liusuさんは夫と一緒にアメリカ・ラスベガスに移った。自分の赤ちゃんに「自由」をプレゼントしたいという思いからだった。
米国の第一印象はLiusuさんに衝撃を与えた。 「街には犯罪者もいなかったし、病院の医師や看護師はみんな礼儀正しく、近所の人もとても親切だった」と話し、「中国で洗脳されていた米国のイメージとは違いすぎて衝撃を受けた」と述べた。
そんなある日、Liusuさんは自宅でビデオを見た。1989年の天安門事件に関するビデオだったが、それまではそのような恐ろしい事件について全く知らなかったと語った。
Liusuさんは「(映像を)見た瞬間、頭が混乱した。とても胸が痛かったが、いっぽうでは今までこれを知らなかったという点で、恥ずかしさが押し寄せた」、「そのような悪事をやった政権に忠誠を尽くした自分自身が恥ずかしく、恨めしくなった」と話した。
また、「中国にいたときは全く知らなかった法輪功学習者に対する迫害、強制臓器摘出も初めて知った」とし、「映像を見て大きな衝撃を受け、夜も眠れなかった。本当に一晩中泣いた」と話した。
そして「今まで完全に騙されていたと思った。怒り、悲しくて、絶望的で、どう対処すべきか分からなかった。 だから本当に苦しかった」と付け加えた。

◇真実は世界を変えることができる
Bai Liusuさんは、自分の体験談を寄稿することで、多くの人に真実を伝えようと努力している。
Liusuさんは、中共による法輪功学習者に対する迫害は、政治犯に対する迫害よりも残酷だと考えており「通常、独裁政権では政治犯の弾圧が優先されるが、中国では法輪功への迫害が優先されている」と指摘した。
続けて「私たちは多くのことを望んでいるのではない。ただ、人間としての基本的な権利と尊厳を望むだけだ」とし、「次の世代が同じ苦しみを経験しないことを願う」と声を上げた。
最後に「中共に対する反感は私の心の奥底から湧き出るもので、私が耐えてきた苦しみは権威主義政権から生まれたもの」とし「真実の力で個人の権利を守り、社会を文明化し、世界を変えていくことができると信じている」と伝えた。

法輪功とは、1992年中国で伝え出された気功で、宗教や政治に関与することなく、身体の健康と道徳心の向上に顕著な効果があったため、わずか数年の間に1億を超える人々に愛好されるようになった。しかし、当時の国家主席・江沢民(2022年11月30日に死去)は法輪功の爆発的な人気に強く嫉妬し、自分の権力を乱用し中国共産党を利用して、1999年7月20日に法輪功に対する弾圧を発動した。以来現在も弾圧は続いている。

【引用記事】大紀元(2023年10月17日)