中国当局は財政難か?  国営企業が「五毛」を大量に養成

時事

NTDジャパン(2021年12月19日)によると、中国共産党政権は「五毛(ウーマオ)」と呼ばれるパートタイムインターネット評論員を増員しようとしているが、財政難のためか、国営企業内部から五毛を大量に採用し始めているという。

 

五毛の仕事は、中共が敏感とみなすものや、中共を批判するオンラインコンテンツを見つけ、削除し、ブロックすることだ。しかし、そのトレーニングには費用がかかるため、中共は国営企業から新人を募集し、企業側にその費用を負担させている。

五毛とは、「中国の50セント軍団」の中国語の呼び名で、悪名高いインターネット評論員からなる組織だ。彼らの仕事は、中共を支持するオンラインコンテンツを投稿し、中共を批判する内容や人を攻撃し、検閲し、禁止することにある。

これは、世論に影響を与えるための、中共の最も広範で強力な手段の一つで、中共は、以前は五毛を直接雇用していた。しかし今は、国営企業が彼らの給料を支払っている。

財政難のため、中共にフルタイム五毛の給料を支払う余裕がなくなっていると考えられており、そのため、中共は国営企業の従業員から新しくパートタイムの研修生を募集し、アウトソースしている。

大紀元が入手した、国営企業「山東黄金集団」の最近の内部通知によると、企業はオンライン検閲チームを作り、「世論をさらに誘導し」、いわゆる「肯定的な意見」を拡大するという同社の計画を説明している。

また、文書には、作業員に給料を支払うのは企業であり、報酬額は業績評価によって決まると明記されている。100人以上からなる新しい検閲チームは、「末端」と「中核」の2つの層で構成されている。

文書によると、「中核」の検閲作業員には、グループ本部と主要支社の従業員が含まれており、一方「末端」作業員は、山東黄金集団傘下企業の従業員で構成されている。

しかし、五毛作業員は、山東黄金集団の従業員であっても、ネット上で無許可でコメントを投稿することは禁止されており、彼らは「グループ内の共産党委員会宣伝部門の指示の下」で、コンテンツの共有のみが許されているという。