大紀元(2020年11月5日)によると、米大統領選挙で再選を目指す共和党のトランプ大統領は11月4日、ツイッター上で投票集計に不正があると、複数回投稿した。しかし、ツイッター社は大統領の投稿を削除するか、ユーザーに注意を喚起するラベルを付けた。一方、激戦が繰り広げられたウィスコンシン州で、投票の数が登録有権者数を大幅に上回ったほか、ミシガン州では4日早朝に開票作業が行われるなど、不審な点があったという。
トランプ大統領は4日、「昨夜は大半の重要州で、およそ明確に私がリードしていた。どれも民主党州か民主党支配だ。それからいきなり、郵便投票の山が出てきて集計されるにつれ、手品みたいに一州ずつ私のリードが消えたのだ。とてもおかしいことだ」と投稿した。ツイッター側は「誤解を招く可能性がある」として、この投稿を削除した。
また大統領が、ツイッター・ユーザーのマット・ウォルシュ(Matt Walsh)氏の投稿をリツイートし、「これはいったい何事だ?」とのコメントを付けた。この投稿も注意喚起のラベルを付けられた。ウォルシュ氏は、コメントの中で「(選挙結果をめぐって)法廷で抗争する理由は十分にある。誠実な人であれば、今起きたことを無視できず、今の状況が正常でどうでもよいと口にできないからだ」と主張した。
「彼らは今フル回転で、できるだけ早く私のペンシルベニア州の50万票のリードを消そうとしている。ミシガン州や他の州と全く同じだ」。大統領のこの投稿も削除された。
トランプ氏はこの日、一部の州の投票集計に不正が起きていると複数回批判し、バイデン陣営が「選挙結果を盗もうとしている」とした。ツイッターとフェイスブックは、大統領の投稿に表示制限をかけた。
大紀元中国語版は3日の投票開始日から、大統領選挙特番のライブ配信を行い、米各地の投票の様子をYouTubeで伝えた。番組司会者の1人の李沐陽氏は、激戦州のウィスコンシン州政府のデータを引用して、同州の登録有権者が312万9000人であるのに対し、323万9920票が投じられたとした。また、投票集計が完了する直前の約45分間で、さらに19万票が増えた。うち15万票余りがバイデン陣営に、3万票余りはトランプ陣営にそれぞれ投じられた。
番組に出演した、在米中国人のウイルス研究者の林暁旭氏は、住居を構えるワシントンDCで投票を行った。林氏によると、ワシントンDCの一部の投票所で有権者は身分証明書を提示する必要はなく、名前を名乗るだけで投票用紙に記入できると話した。
一方、トランプ陣営は4日未明、ミシガン州でも大量の郵便投票が集計されたことに異議を唱えた。同陣営の選挙対策担当者であるビル・ステッピン(Bill Stepien)氏は米メディアに対して、ミシガン州は投票日が過ぎた後に送られた投票を集計していると非難した。これらの投票の大半はバイデン陣営に入れられた。また、同氏は「ミシガン州の法律では保証されたが、しかし、大統領側のスタッフは、複数の投票所で開票作業に立ち会う機会を提供されなかった」と述べた。
米メディア「Daily Caller」はミシガン州政府に対して、4日早朝にバイデン陣営への投票が急に増えた理由を尋ねた。州政府はコメントを拒否した。
トランプ陣営は同日、ミシガン州で開票作業中止を求める訴訟を提起した。また大統領側は、ペンシルベニア州とジョージア州の集計をめぐっても提訴した。