中共官僚は政府が運用するインターネット検閲システム「グレート・ファイアウォール」の適用を受けないという特権が、国民の間で物議を醸しているが、この特権は米国によって打ち切られようとしている。
米下院の共和党議員らは6月14日、中国政府高官による米ソーシャルメディア(SNS)の利用を禁止するための法案「中国ソーシャルメディア互恵法(CSRA)」を議会に提出した。
ボイス・オブ・アメリカ(VOA)によると、同法案は、中国政府が自国民に外国のSNSへの自由なアクセスや、米当局者に検閲・制限なしの中国のSNS利用を認めないかぎり、SNSの運営会社が中国共産党関係者にアカウントを与えることを禁止する、としている。
同法案の製裁対象は、中国の国務院、外交部、国防部、国家安全局、司法部、公安部、統一戦線工作部のメンバー、および新華社通信、人民日報などの官製メディアの幹部、その他の機関の高官などを含める予定。
同法案が成立すれば、中国外務省の華春莹報道官、趙立堅報道官や、中国の秦剛駐米大使のような人物が米国のソーシャルメディアで姿が消えるのではないか、と分析する人もいた。
法案提出者の1人、下院共和党研究委員会のマスト議員は声明で、「自由は最終的に暴政に勝つ、中国共産党はそれを知っている。だから、自分たちのソーシャルメディアに米国の思想が現れるのを阻止するために、これほどまでに厳しくしている。この法案は公正な競争に関わるものだ。中国当局が自国のSNSでの自由なコミュニケーションを制限しながら、米国のSNSで宣伝していることを許してはならない。」と述べた。
先月、ブリンケン米国務長官が対中政策について演説を行った後、中国当局は北京の米国大使館が中国のSNS「ウィーチャット」に掲載した演説全文の中国語訳をブロックし、SNSでの配信を制限した。
【引用記事】看中国 https://www.visiontimesjp.com/?p=34376
VOAによると、2019年以降、中共政府系メディアや外交官がツイッターやフェイスブックのアカウントを開設して、中共の政治宣伝を推進し、ひいてはフェイクニュースや「戦狼」の言論を拡散していると伝えた。一方、中国国民は、中共の「ファイアウォール」を突破し、外部のネットを閲覧したり、Twitterなど欧米のSNSを利用して、処罰されているという。
【引用記事】ニュース最前線香港 https://www.youtube.com/watch?v=HAvRHFP8DQo