国際社会からの法輪功反迫害声明 「制裁強化」を求める

人権

7月20日、中国共産党による法輪功への弾圧開始から25年が経過した。米国務省や各国の議員が相次いで反迫害声明を発表している。

米国務省のスティーブン・ミラー報道官は公式声明で「四半世紀にわたり、中国共産党は法輪功学習者とその家族を虐待と権利侵害の標的にしてきた」と指摘。党に対して、「迫害をやめ、法輪功を学んでいることを理由に投獄された全ての人々を解放するよう」呼びかけた。

米国のラシャド・フセイン宗教自由大使も、「平和的な法輪功学習者たちが25年もの間、法的根拠もないまま弾圧され虐待されてきた」と述べ、連帯の意を表明した。

日本も参加する国際議員連盟「対中政策に関する列国議会連盟(IPEC)も声明を発表。「数十万人の法輪功学習者が投獄され、残酷な拷問を受けている。また国家主導の強制臓器摘出の報告も数多く存在する」と指摘。

欧州では、ミリアム・レクスマン欧州議会議員が「中共は法輪功学習者への迫害を停止し、生体臓器摘出という非人道的犯罪の責任を取るべきだ」と述べ、全ての法輪功学習者の即時釈放を要求した。同じく欧州議会議員のマイケル・ガーラー氏は、EU加盟国に対し、中国の臓器移植の違法取引を公然と非難し、法輪功学習者迫害に関与した個人や団体に制裁を科すよう呼びかけた。

スウェーデンでは、17人の政治家が連名で声明を発表し、法輪功学習者の反迫害運動への支持を表明。さらに、中国共産党による法輪功迫害および強制臓器摘出の犯罪を非難した。

声明では「1999年7月以来、中国の数百万の法輪功学習者が正当な手続きなしに恣意的に逮捕・拘留され、多くの人が拷問を受け、殺害されている」と指摘。声明は、2016年の米国議会決議、2019年のロンドン独立民衆法廷の結論、2021年の国連人権専門家の声明など、強制臓器摘出に関する複数の報告を引用している。

フランスのオリビエ・カディック上院議員や米テキサス州のトム・オリバーソン下院議員も、それぞれ法輪功弾圧に反対する声明を出している。

米人権NGO「法輪功友の会」は20日、アントニー・ブリンケン国務長官宛てに書簡を送付。16人の著名な人権・宗教自由擁護者が連名で署名したこの書簡は、法輪功への弾圧に加担した中国当局者への制裁強化などを求める内容となっている。

特に、同会は下院を通過した「法輪功保護法案」への支持を表明している。同法案は弾圧の即時廃止を求めるとともに、最大100万ドルの罰金、最長20年の禁錮刑、米国への入国禁止など制裁が含まれる。この法案の早期成立を強く求めている。

書簡の署名者には、サム・ブラウンバック元米国務省宗教自由担当大使、アーウィン・コトラー元カナダ司法長官、カトリーナ・ラントス・スウェット元米国際宗教自由委員会(USCIRF)委員長らが名を連ねている。

日本の議員も声明を発表


法輪功反迫害集会に参加した中山泰秀前衆議院議員(大紀元)

14日、大阪で開かれた反迫害集会に参加した中山泰秀前衆議院議員は、「主要な貿易相手国に人権蹂躙があれば、取引制限といった発想もあってしかるべき」と強調。また、法輪功の理念とする「真、善、忍」は、徳育に通ずると見解を述べつつ、「こうした良心の人たちが弾圧で苦しめられていることに懸念を表明することは当然だ」とした。

石橋林太郎衆議院議員は、集会に寄せたメッセージで、激しい弾圧が現在進行形で、25年も続いていることに驚きと怒りを表明した。

山田宏参議院議員もメッセージを通じて、「日本政府は中国共産党政府に対して強く抗議の声を上げ、一刻も早く、迫害行為をやめさせるため行動を取るべきだ」と訴えた。

【引用記事】大紀元(2024年7月21日)