旧ソ連のターミネーター死去 「共産主義を消滅させる」が人生の目的だった!

時事
ミハイル・ゴルバチョフ氏

1985年から1991年12月の旧ソ連崩壊まで、ソビエト連邦の指導者を務めたミハイル・ゴルバチョフ氏が、8月30日、91歳で死去した。彼は自身の歴史について、「ソ連とヨーロッパの社会主義国の共産主義を消滅させるという、私の人生の目的は達成した」、「人類が世界中で自由の理想を実現するのを妨げるアジアの共産主義も消滅させるべきである」と語っていた。

 

モスクワの中央臨床病院の声明によると、ゴルバチョフ氏は長い闘病生活の末に亡くなったが、それ以上の詳細は明らかにされていない。タス通信によると、ゴルバチョフ氏はモスクワのノボデビッチ墓地の夫人の隣に埋葬される予定だという。

ゴルバチョフ氏はソビエト共産党を終焉させ、現代史に永続的な影響を残した。彼はこの歴史について次のように述べた。「エリツィンがソ連を解体し、私がクレムリンを去る時、百人以上のジャーナリストは私が泣くと思った。私は泣かなかった。なぜなら、ソ連とヨーロッパの社会主義国の共産主義を消滅させるという、私の人生の目的を達成したからだ。私は泣かなかった。なぜなら、ヨーロッパから共産主義をなくすという主な目的を達成できたからだ。しかし、人類が世界中で自由の理想を実現するのを妨げるアジアの共産主義も消滅させるべきである。」

中国共産党(中共)は、前世紀にソ連が支援した売国奴政権で、今も中国国民はロシアの事を中共の「ロシアおじさん」と称している。内部闘争が激しく、「習下李上」(習近平が下馬し、李克強が上位に )という噂が飛び交うなど、不安定な中共体制内に「ゴルバチョフ」は現れるのか。

しかし歷史学者の章天亮氏はこの見方に否定し、ソ連崩壊の過程で出現した8・19軍事クーデターの結果が歴史の流れを左右したと例を挙げた。

1991年8月19日、崩壊を望まないソ連共産党は、「8・19軍事クーデター」を起こし、戦車をモスクワに進撃させ、当時のゴルバチョフ総書記を拘束した。この時、世界の視線はモスクワ広場に注がれていた。

群衆はますます増え、彼らを鎮圧する命令に兵士たちは執行したくなかった。当日の午後、エリツィン元大統領は国会議事堂の外にある戦車に駆け寄り、その上に立って演説をし、その模様はソ連テレビ局で放送され、国内外に強い反響を呼び、クーデターを鎮静化させた。

実は、ソ連国家保安委員会は特殊部隊「アルファ」に国会議事堂を襲撃してエリツィンを逮捕するよう命令していたが、アルファ部隊は国民の利益とソ連の利益の間で、国民側に立って命令の実行を拒否する決断をした。クーデターは翌日には失敗し、ソ連はすぐに崩壊した。

章天亮氏は、東欧のソ連崩壊という激変の中には、当時の人の考え方やあり方など多くのプラス要因があり、現在の中国では複製できないと指摘した。今、中国の若者は厳しく洗脳され、高齢者、つまり習近平の世代は文化大革命の時代に育った紅衛兵ばかりで、正常な人間性は少なく、ひねくれているという。

歴史学者の章天亮氏
当時、ソビエト東方(ソ連東欧)が激変していた頃、まだ軍隊には良心的な人たちがいて、彼らは共産党にそれほど徹底的に洗脳されていなかった。しかし現在中共がやっているのは「逆淘汰」だ。少しでも良心があれば、この体制内で生きていくことはできない。このように、中共は最も悪く、最も残忍で、最も愚かな人を高い地位に登用する。これらの人は、群衆による抗争の時に、良心を見せることはない。このような事はますます不可能になってきていると思う。前も言ったように、中共が支配を維持できているのは、堕落した人のモラルを代償としているからだ。当然、特に重要な地位にある人、メディア(筆桿子)、軍(槍桿子)、権力(刀把子)を掌握する人はさらにそうだ。

同時に、章天亮氏は「中共統治下の中国は天の怒りに触れ人の恨みを買い、混沌の末世で、どんな小さな事件も中共が崩壊するきっかけになりうる。人々は重大な局面で善良な心を維持する必要があり、中共に協力しなければ、中共の崩壊は遠い話ではない」と語った。

【引用記事】ニュース最前線香港 https://www.youtube.com/watch?v=Zh6ThDLimr8