大紀元がこのほど独占入手した中共準軍事部隊の核酸検査報告には、中共軍内部で中共肺炎が流行していることが記されています。また中共軍事委員会は6月、新たに開発されたワクチンの試験接種を軍部が行うことを特別に許可したが、接種者の半数近くに副反応が発生したことも明らかになりました。
今年1月、湖北省孝感市の空軍空降兵軍保障部の士官が中共肺炎と診断され、200人の現役軍人が隔離されました。
中国メディアの「解放軍報」は今年2月、054Aミサイル護衛艦常州号の余松秋(よ・しょうしゅう)艦長を含む、東部戦区の複数の士官と兵士が隔離のうえ経過観察となったと報じました。
また香港の人権民運情報センターは2月13日に三亜市吉陽区(きつよう-く)の事情通の話として、中共の空母「山東号」の兵士が中共肺炎と診断され、三亜市で留守勤務中だった山東号の兵士100人も隔離されたほか、湖北省の人民解放軍の10人の兵士と15人の武装警官に中共ウイルスの陽性反応が出て、孝感市の「空降兵軍医院」、武漢の「中部戦区総医院(漢口院)、襄陽市(じょうようし)の解放軍991医院に入院したことも報じています。襄陽991医院の医療従事者はセンターに対し、1500人の兵士と1000人の武装警官が隔離中であることを確認しました。
しかしその後、軍部の疫病に関連する報道は途絶えています。軍隊は本当に免疫を獲得したのでしょうか。
米国在住の時事評論家、唐靖遠氏
「中共の軍人といえども特別な体をしているわけではない。よって当たり前の話だが先天的に感染を免れたということはできない。特に軍隊は相対的に閉鎖された居住空間と生活環境にあり、集団行動、集団訓練などがこの種の職業の特徴だ。よってひとたび感染が起きたら、感染リスクは一般社会の居住区よりも高くなる」
時事評論家の横河さんは、中共の軍隊の特徴は、この種の呼吸器に伝染する疾病が非常に発生しやすく、情報の封鎖がしやすいことだと分析しています。軍の内部状況について外部の人間がわずかな手がかりに基づき推測せざるを得ない理由はここにあります。
時事評論家の横河氏
「軍内部で疫病が深刻化していることを証明する二つの証拠がある。一つは、今回の中共ウイルスの広まり方が1918年のスペイン風邪大流行の時と似ていて、当時も最も深刻化したのが兵営だったという点だ。もう一つは、今回のクルーズ船と米国の空母セオドア・ルーズベルトの状況によって、密閉された空間での感染拡大が非常に深刻だということが示された。中共軍が例外であるはずがない」
また、中国のバイオ企業カンシノ・バイオロジクスは先月末に、カンシノが研究開発に関わっているワクチン「Ad5-nCoV」が、すでに中共軍事委員会の承認を得て、限定的に軍隊で使用されたことを発表しています。
しかし、ワクチンの開発には少なくともIII期の臨床試験を経る必要があるにもかかわらずAd5-nCoVワクチンは6月11日にI期とII期の臨床試験を終えただけです。
時事評論家の横河氏
「軍隊で最初にワクチンが使用されたのは、軍隊を優先しているからではなく、III期の臨床試験を終えていないようなワクチンが、有効な免疫を獲得でき、かつ副作用が少ないとう可能性が非常に少ないからだ。やらなければならないが、時間と金のかかる臨床実験を乗り切るため、まず兵士で実験しているとしか理解できない」
香港の東方日報(東網)は7月5日、医学雑誌ランセットが、このワクチンを接種した人の約半数に副作用が発生し、接種者の46%に発熱、44%に疲労、39%に頭痛などが見られるほか、全体の9%に体を動かしにくいという症状があらわれていると報じています。