600以上の統一戦線組織を米国に配置する中国共産党の戦略

時事

バイデン大統領候補の一家と中国共産党(中共)との金銭取引などのスキャンダルを目の当たりにしたが、実はその背後には、中共の海外での統一戦線の浸透という、単純な戦略があった。つまり、中共は海外の高官や著名人を金銭で買収し、好ましい国際的イメージと政策環境を整え、世界への浸透と「敵」政権の転覆を容易にしている。そして、米国は中共の最大の「敵」であるだけでなく、中共が最も積極的に潜入したい主なターゲットでもあるという。

【ニュース解説】中共は600以上の統一戦線組織を米国に配置

米国の有名な老舗雑誌「ニューズウィーク」は10月26日同社の4カ月間にわたる調査から中共は米国内に少なくとも600の統一戦線組織を配置していることを発見しました。これらの組織は米国社会の各分野に浸透し、米国を転覆させるためであると発表しました。この600の組織には同郷会、中国援助センター、商会、中国語メディア、平和統一促進会、友好協会、数百の教育文化団体が含まれています。海外にいる中国人が接触するほとんどの華人団体は海外統一戦線組織で、やはり中共勢力を海外に拡大するための橋渡し役となっています。誰もが不思議に思うでしょうが、中共はなぜこれほど多くの統一戦線組織を展開するのでしょうか?

第一の目的は、「米大統領選挙の前に混乱を引き起こし、選挙に影響を与えたい」。もう一つの目的は「中国の利益観点に沿わない政治的人物に圧力をかけ、
中共への批判をそらし、さらに反撃する」というア米国の政策環境を形作るためです。

私が米国で見る限りでは、ほとんどの中国語主流メディアの背後には中共の影と資金があり、中共に断固として応じないメディアはごくわずかです。例えば当チャンネルと提携している「大紀元時報」や「新唐人テレビ」です。これらは宣伝ではなく自分の目で見た真実を伝えているのです。しかし、中共の海外メディア「統一戦線」は中国語メディアの枠を超えて、各国の主流メディアに深く浸透していることを忘れてはなりません。特に中国語サイトを持つメディアにかなり浸透しています。

私は決して名指しで批判するのが好きではありませんが、中共の浸透の影響下、政治的、商業的利益の追求をしている「ニューヨーク・タイムズ」はもはやプロのジャーナリズムと道徳的良心を主張する有名なニューヨーク・タイムズではないと言わざるを得ません。

トランプ氏がよく名前を挙げて批判している有名メディアも同様です。では、なぜ中共はこれらの海外主流メディアを統一戦線にし、浸透させるのでしょうか?
主な理由はいくつかあると思います。

第一に外国世論を操作し、外国の政局に影響を与え、中京の海外拡張を有利にします。中共は常に「赤化の拡張」と「世界支配」という帝国主義の野望を持ち、いわゆる「人類の運命共同体」を構築し、世界各国を征服しようとしています。しかし、武力による征服の代償はあまりにも大きく、各国から警戒され反撃激されるため、中共は統一戦線工作を通じて静かに各国内部に浸透し、徐々に共産党を受け入れさせ歓迎さえするように誘導し、各国の政治権力を破壊するという長期目標を徐々に達成していたのです。台湾の親中メディアや赤色メディアが典型的な一例です。

第二に海外メディアを通じて海外のライバルや亡命中の「敵」を攻撃します。今現在、中共の最大の敵が誰なのかは誰もが知っていると思います。そう、米国のトランプ政権、米国のメディア・リサーチ・センターによると、今年6月から7月にかけて米国の3大テレビネットワークの夕方のニュースではトランプ氏に対する否定的なコメントがバイデン氏の150倍もありました。

これはどういうことなのでしょうか?

このようなメディアはトランプ氏に関して基本的に否定的で悪いニュースを報じる傾向にあります。米国の3大テレビネットワークである ABC、NBC、CBSはすべて中国市場に依存しています。例えばABCの筆頭株主はディズニーで、世界中でボイコット運動が巻き起こっている映画「ムーラン」は彼らの作品です。親会社がNBCユニバーサルであるNBCと、親会社がバイアコムCBSであるCBSはいずれも映画やテレビ業界の大企業で、巨大な中国市場を攻略しようとしているため、中共の浸透やコントロールを受けやすくなります。

第三に海外の報道を国内に転載し中国国民を欺きます。中共は国内の党メディアが国民を欺くことがますます困難であることを知っているため、中共の疫病対策の成功を称賛したり、中国の急速な経済成長の宣伝など海外のメディアを操作して報道した海外ニュースで中国人を欺きます。

結局のところ、中国人は一般的に「外国の月はより丸くて明るい」という心理を持っているので、外国のメディアの報道を聞くとそれを信じようとします。例えば、フィナンシャル・タイムズ紙は、「中国の好調な景気回復は世界の成長の重要なエンジンだ」、をニューヨーク・タイムズ紙は「中国の景気回復の加速ペースは新興国に希望をもたらしている」などです。党メディアが発表したニュースであれば、中国の一部の人々はそれを嘲笑するかもしれませんが、これらの有名な海外メディアからのニュースであれば、ニュースの権威性が高まり、人々はそれを信じようとするでしょう。

最後にまとめると、中共の海外メディアへの統一戦線工作は中国語のメディアだけでなく海外の主流メディアにも浸透していますが、いくつかの主な理由があります。
理由1、外国世論を操作し、外国の政局に影響を与える。
理由2、メディア世論を通じて、海外のライバルや「敵」を攻撃する。
理由3、海外で報道させ、それを国内に転載し、中国人を騙す。