中国「18歳以上の臓器狩り」は刑事責任を問われないのか?

人権

中国国家衛生健康委員会は「人体臓器移植条例(改訂案)(意見募集案)」を公表しました。これを受け専門家は、オンデマンド臓器移植を正当化する条例だ!と指摘しています。

【NTDTV(2020年8月6日)】

中共の官制メディアは7月2日、中国国家衛生健康委員会によって改定された「人体臓器移植条例」を発表し、「18歳未満の公民の生体臓器の摘出は、刑事責任を問われる」としています。これを受け専門家は、中共政府主導の大規模臓器狩りは依然として隠蔽されていると指摘しています。

中共の官制メディアは7月2日に、臓器移植をさらに規範化するために、中国国家衛生健康委員会は「人体臓器移植条例」を改訂し、「人体臓器移植条例(改訂案)(意見募集案)」を公表したと報じました。いかなる組織または個人が、移植のために、18歳未満の公民の生体から臓器を摘出してはならず、犯罪が成立した場合は刑事責任を問われるとしています。

この改訂案では、近年、実践を通して多くの経験が蓄積され、実際に臓器の取得と配分を管理するための一連のプラクティスが開発されていると述べています。 今回の改訂案では、これらを法律化しています。

改訂案はさらに、「移植患者は生体臓器提供者の配偶者、直系親族または三世代以内の傍系親族に限られる」と定めています。

臓器の強制摘出に反対する医師団顧問 蕭恩氏
「中国政府は長い間、良心の囚人から生きたまま臓器を摘出していることを人権団体や医療機関から非難されてきたので、条例の目的は「生体臓器摘出」という言葉を美化することだ。 今後、臓器摘出をして非難に直面したとき、「合法的・合理的」だと主張できるからだ。また、あたかも医療機関側の違法行為や不始末の結果であるかのように、医療機関や医療関係者に責任を転嫁しているが、実際には臓器摘出は政府主導の下で、公安、検察、司法部門が直接関与している」

臓器の強制摘出に反対する医師団顧問 蕭恩氏
「この法律は、違法な臓器または出所不明な臓器を提供している組織に対する、明確な責任追及がない。特に政府や軍の機関が良心の囚人の殺害に関与している場合、刑務所や労働収容所で良心の囚人を殺し、許可を得ずに生きたまま臓器を摘出している場合、罪が大き過ぎて、単純に行政処分で解決できるものではない」

臓器の強制摘出に反対する医師団のコンサルタントを務めるショーン(Sean)さんは、「中共の臓器狩りは、政府が公安、検察、司法部門の協力の下で軍病院や民間病院を利用して行っている大量虐殺行為である」と述べています。

臓器の強制摘出に反対する医師団顧問 蕭恩氏
「この条例は、中国の臓器移植業界全体が完全に堕落していることを露呈している。多くの資格や条件が備わっていない病院や医療関係者が臓器移植を行っていることは、政府が長い間業界を規制していないことを示している。本来人の命を救うはずの移植業界が、暴利を貪るための業界になってしまい、さらに政府がこのような悪質な行為に介入しているため、中国の多くの地域で理由もなく人がいなくなったり、観光客が目覚めると片方の腎臓がなくなっていたり、さらに武漢では多くの大学生が行方不明になっている。人々は臓器狩りの犠牲になっていると疑っている」

時事評論家 邢天行氏
「中共が法輪功学習者から臓器を摘出していることはすでに国際上で大量に暴露されている。様々な情報からわかるように、中共は法輪功学習者への迫害をやめていないばかりでなく、この種の臓器狩りも依然として行われている可能性がある。法輪功学習者だけでなく、迫害の対象になっている他のグループ、例えばウイグル人や反体制派、底辺の陳情者などに対しても同じだ」

カナダ国務省でアジア太平洋担当大臣を務めていたデービッド・キルガー氏とカナダの人権派弁護士、デービッド・マタス氏は、2006年から中共の生きた人からの臓器摘出について多くの調査を行い、書籍「国家による臓器狩り」にまとめ、「この地球上にいまだかつてない邪悪なことである」と述べています。

カナダ自由党のボーリス・フシスネブスキー(Borys Wrzesnewskyj)議員は、「臓器狩りは今の時代の最も暗い罪である」と述べています。

今年の5月27日、米国の外交政策組織「現在の危険に関する委員会:中国(Committee on the Present Danger:China)」は、トランプ大統領と米議会に対して、トランプ大統領の主導で中共の臓器狩りによる大量虐殺をやめさせるよう求めることを含む、十数件以上の提案を行いました。

【引用元】https://www.ntdtv.jp/2020/08/44582/