8月末から9月上旬にかけて、中国東北部は連続して3つの台風に襲われ、トウモロコシや水稲など主要農産物が収穫できなくなった。災害救助に当たるはずの中国軍は、東シナ海など4つの海域で大規模な軍事演習を行ったという。日本政府と異なり、災害救助や農作物被害の補償もしてもらえず、農民らの損失は甚大だ。
中国の食糧生産地は連続3つの台風に襲われ 農民の損失は深刻
大紀元(2020年9月15日)によると、8月末から9月上旬にかけて、中国の吉林省、遼寧省、黒竜江省の東北3省は、連続して3つの台風に襲われた。東北は中国の一大食糧生産地であり、この時期の東北はちょうど水稲、小麦、トウモロコシ、大豆などの主要な農作物の成熟期に入っている。しかし、3つの台風が続き、その強い風で収穫前の農作物はすべて地面に倒れ、それだけではなく台風に伴う強い雨により、倒れたトウモロコシや稲がすっかり水に浸かってしまった。東北では年に一度しか収穫できない。今年中国はどれだけ食糧不足になるか推測できるだろう。
ネットユーザーは、「被災農民はとても惨めで、政府はそれを無視して、誰も助けてくれない」、「民主国家ならば、このような大きな被害を被った場合、農民は通常政府に手当てを申請することができる。なのに、中国では・・・役人は贅沢三昧しているのに、貧乏な農民は泣くしかない。」とコメントした。
中国のたくさんの省、最近では東北地方も深刻な水害にあっている。被災した人々は家に帰ることができない。中国軍は災害救助どころか、東シナ海など4つの海域で大規模な軍事演習をしているという。
中国軍が大規模軍事演習 東シナ海など4つの海域で(2020年8月25日)
テレ朝ニュースによると、中国軍は台湾周辺の東シナ海で25日から軍事演習を開始する。すでに南シナ海と黄海、渤海でも行っていて、4つの海域での同時期の演習は異例だ。演習を行う海域には台湾が実効支配する南シナ海の東沙諸島の周辺も含まれていて、中国メディアは台湾が越えてはならない一線を越えれば軍事行動もあり得ると牽制している。